糖尿病・冠動脈疾患患者:厳格血圧コントロールは通常コントロールを上回る有益性なし?

Cooper-DeHoff らは International Verapamil SR-Trandolapril研究の、post hoc、観察サブグループ解析を行い、糖尿病患者からのデータを用い、通常コントロール(130-140 mm Hg)に比べ、“<130 mm Hg というtight control”(厳格コントロール群)で糖尿病・CAD患者での心血管アウトカム改善に関連しないことを示した。


Observational subgroup analysis で、エビデンスレベルは高くないことにも留意を!



Tight Blood Pressure Control and Cardiovascular Outcomes Among Hypertensive Patients With Diabetes and Coronary Artery Disease
Rhonda M. Cooper-DeHoff, PharmD, MS; Yan Gong, PhD; Eileen M. Handberg, PhD; Anthony A. Bavry, MD, MPH; Scott J. Denardo, MD; George L. Bakris, MD; Carl J. Pepine, MD
JAMA. 2010;304(1):61-68.
フォローアップ16893人年にて、プライマリアウトカムイベント286名(12.7%)はtight control、249(12.6%) は通常コントロール、431(19.8%)は未コントロール収縮期血圧
心血管イベント率は、通常コントロール群患者 12.6% vs 未コントロール群 19.8%
(補正オッズ比 [HR], 1.46; 95% 信頼区間 [CI], 1.25-1.71; P < .001)

しかし、通常ケアと厳格コントロールでは差が少なく、それぞれ、 12.6% vs 12.7% (adjusted HR, 1.11; 95% CI, 0.93-1.32; P = .24)

全原因死亡率は厳格コントロール 11.0% vs 通常コントロール群 10.2%(補正HR, 1.20; 95% CI, 0.99-1.45; P = .06);しかし、フォローアップを広げたとき、全原因死亡率は、厳格コントロール群 22.8% vs 通常コントロール群 21.8%(補正HR, 1.15; 95% CI, 1.01-1.32; P = .04)


糖尿病患者へ収縮期血圧 < 130 mm Hg未満高圧目標とすることに疑問を呈することとなった。
収縮血圧130-139 mm Hgに維持して、体重減少、健康的食事、心血管合併症所見などに注意することがより長期心血管疾患リスク減少に重要と筆者ら。



腎症予防:RAS抑制だけでは不十分  2010-07-06・・・と、管理上矛盾が生じるような気がするのだが・・・

by internalmedicine | 2010-07-07 09:41 | 糖尿病・肥満  

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