アルツハイマー病の鍵:EphB2

Reversing EphB2 depletion rescues cognitive functions in Alzheimer model
Nature advance online publication 28 November 2010 | doi:10.1038/nature09635; Received 25 November 2009; Accepted 8 November 2010; Published online 28 November 2010


EphB2は、受容体とともに酵素としての役割をもつ、coolな分子であり、神経伝達物質としてのmaster regulatorであり、記憶障害疾患ではその量が減少する。これが記憶障害疾患発症と関連するなら、治療開発上重要。
実験的にマウスの記憶中枢でのEphB2値を変更する実験により、アルツハイマー型認知症類似症状を呈した。では、EphB2を中和することで、アミロイドタンパクによる記憶障害を修正できるか?
マウスのニューロンのEphB2値を増加することで、ヒトアミロイド蛋白増加をもたらすモデルにおける神経伝達物質減少、記憶障害、行動異常改善をもたらすことが示され。同時に、アミロイド蛋白が直接EphB2と結合し、変性を生じさせていることも発見した。これはアルツハイマー認知症やマウスモデルでのEphB2値減少のメカニズムを説明できるものと考えられた。

by internalmedicine | 2010-11-29 08:48 | 精神・認知  

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