重度砂漠無機塵により喘息入院増加

人の健康影響について浮遊粒子状物質濃度(SPM:粒径10μm 以下) の環境基準の長期的評価によれば、日平均値が0.1mg/m3 を超える日数が2日以上連続した場合は環境基準不適合となる
http://www3.pref.shimane.jp/hokanken/presents/pdf.asp?id=8860
ということで、日本でも黄砂の影響について、予測ができる。

Desert Dust Exposure Is Associated with Increased Risk of Asthma Hospitalization in Children
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 182. pp. 1475-1481, (2010)


動物実験で気道の炎症反応の原因となる石英を含む砂漠ダスト粒子は、広範囲に世界中ばらまかれている。疫学的にインパクトの高いところである、中東・地中海の地域で、喘息頻度が高い。

大気中無機塵濃度と子供の喘息悪化入院率の比重を、多分子と無機塵粒子を鑑別できるLight Detection And Ranging (LIDAR) による暴露指数測定局在化分析にて検討。

観察期間中、620の喘息悪化入院があり、1日の無機塵濃度 0.1mg/m3を超えるheavy dust eventは6日目
条件付けロジスティック回帰により、有意に喘息入院と heavy dust eventの関連がみられた。

入院日によるheavy dust eventの粗オッズ比(OR)は1.88 (95%信頼区間l [CI], 1.04–3.41; P = 0.037)で、前週のheavy dust eventによるオッズ比 1.83 (95% CI, 1.31–2.56; P = 0.00043)

大気汚染レベル、花粉、都市的要素補正後のオッズ比は1.71 (95% CI, 1.18–2.48; P = 0.0050)




"LIDAR : Light Detection And Ranging”をライダーと呼ぶらしい

ライダー黄砂観測データベース提供
http://soramame.taiki.go.jp/dss/kosa/index.html



地上付近の黄砂の量については、浮遊粒子状物質(SPM)の濃度も参考になります
環境省大気汚染物質広域監視システム
Atmospheric Environmental Regional Observation System : AEROS
そらまめ君:http://soramame.taiki.go.jp/




黄砂と喘息症状の関連の報告

鳥取大学からの報告
Correlation between Asian Dust Storms and Worsening Asthma in Western Japan
Masanari Watanabe et. al.
Allergology International. DOI: 10.2332
http://ai.jsaweb.jp/pdf/10-OA-0239.pdf


量・質とも、富山リード

by internalmedicine | 2010-12-16 12:27 | 呼吸器系  

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