結局、全部 ・・・・ 「医師の責任」になる ワクチン同時接種

私自身は、同時接種でリスクが”さほど”高まるとも思ってない。そして、その害を否定したり、肯定したりする知識に関して、厚労省の集まりに出席している人たちのほうが遙かに高いレベルの知識や技量を有していると思う。

だが、

因果関係はなくとも、
確率的に、死亡事故や接種事故は発生する


たまたま接種判断した人、接種した人が、民事上の紛争に巻き込まれたり、中には刑事事件とされたりする場合もが当然ある。

そのとき、公的文章上に存在する”責任の所在”がだれかなのかが問題になる。

国民の健康、公衆衛生のため、働いている人たちに、その煩わしさが及ぶとしたら・・・

国民のために医療従事者たちが働きやすい環境を作るのが、行政の役割のはずだが・・・行政の責任回避が主眼となってる文面


そして、この会議で”同時接種における副反応の発現率は単独接種に比べて高い傾向がある”と認めているのだ。にもかかわらず、医者の責任に・・

これでも、ワクチン接種にすすんで協力しますか? ・・・ 医療関係者の方々・・・


プレスリリース
「小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの評価結果について」のとりまとめについて
平成23年3月24日 医薬品等安全対策部会安全対策調査会
http://hatori.or.jp/chosaku_0310/1001_/touhokujishin_1103/wactin_110324.pdf

(1)直接的な明確な死亡との因果関係は認められない
(2)下記の事項に留意することが適当
① 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンについては、同時接種により、短期間に効率的に予防効果を獲得できるメリットが期待されると同時に、それぞれ単独接種が可能であることを示した上で、同時接種を行う場合には、その必要性を医師が判断し、保護者の同意を得て実施する。

②また、重篤な基礎疾患、例えば重篤な心疾患のある乳幼児については、髄膜炎等の重症感染症予防のためにワクチン接種が望まれるものであり、状態を確認して慎重に接種する。その際、単独接種も考慮しつつ、接種が必要な場合には、医師の判断により実施する。



この文章①はよく読む必要がある。単独接種と同等の接種可能判断をそれぞれ行い、その担保となる文章を残した上で、同時接種可能の判断を行うという二重三重の手間と現場医師への責任が求められている。

重篤な基礎疾患をもつ乳幼児は原則同時接種不能ということも書かれていることに注意!・・・同時予防接種に積極的な、民事訴訟・医療訴訟も恐れぬ先生方も、これには注意しなければならないだろう。おそらく、死亡事故が起きれば新聞沙汰。


おそらく、同意を得てるから問題ないじゃないかと反論があると予想されるが、説明不足で分からぬままサインさせられた・・・と言われれば終わり。


【関連】
Hibワクチン+三種混合ワクチン後死亡事故 誰が責任とる? 2011/03/04

厚労省医系技官が医師個人へ責任転嫁 2011/02/25




【追記】
医師会ファックスから
4月から接種再開へ  

 小児用肺炎球菌ワクチンとHibワクチンを含むワクチン同時接種後に乳幼児が死亡した事例が複数報告され、2ワクチンの接種を一時見合わせている問題で、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会は24日、合同会議を開き、死亡例とワクチン接種について「いずれも直接的な明確な因果関係は認められない」とする意見を取りまとめた。
会議に出席した岡本充功厚生労働政務官は「4月1日からの(接種)再開に向け調整を進めていきたい」と述べ、Q&Aの作成や都道府県などと調整を行った上で、4月に接種を再開したいとの意向を示した。

 前回8日の合同会議以降、さらに死亡例が2例増え、死亡例は合計7例となった。
7つの死亡例について、厚労省は専門家に死亡とワクチン接種の因果関係の評価を依頼。
いずれも明確な因果関係は認められないとの評価だった。

 詳細は厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000167mx.html)をご覧下さい。

○同時接種「特に安全性上の懸念は認められない」

 厚労省が日本医師会と日本小児科学会に協力を依頼して行った調査では、小児用肺炎球菌ワクチンとHibワクチンが何らかのワクチンと同時接種されているケースは全体の75%以上を占めていた。
また、市販後調査や臨床試験、鹿児島大での調査などで、同時接種による重篤な副反応の発現は増加していないことなどを踏まえ、同会議は「同時接種における副反応の発現率は単独接種に比べて高い傾向があるとする報告もあるが、重篤な副反応の増加は認められていないとして特に安全性上の懸念は認められない」との見解で一致した。

○重篤な基礎疾患のある乳幼児、単独か同時か

 同会議の取りまとめでは、2ワクチンの同時接種に安全性上の懸念はないとしたが、慎重を期すために、接種に当たっては、単独接種が可能であることを示した上で、同時接種を行う際は「必要性を医師が判断し、保護者の同意を得て実施する」こととした。

 厚労省は議論の中で、重篤な基礎疾患のある乳幼児に対する接種では「単独接種を基本としつつ、同時接種が必要な場合は医師の判断で実施する」ことを提案。
しかし、委員からは「重篤な基礎疾患のある乳幼児は接種可能な期間が限られる。単独接種を基本とする、と書き込んだのでは現場で同時接種を行えなくなってしまう」と危惧する意見が相次ぎ、取りまとめでは「単独接種も考慮しつつ同時接種が必要な場合には、医師の判断で実施する」で合意した。

(メディファクスより)



再度、書くが・・・

どうだ、恐れ入ったか・・・、”同時接種における副反応の発現率は単独接種に比べて高い傾向がある”と認めている! にもかかわらず、医者の責任になすりつけようとしているのだ。



【追記】
厚労省の関連委員会・・・での一幕が、”感染症診療の原則”ブログにあげられてます。

事務局の原案をもとに、委員が表現について修正をいれるのですが、会議の中で話てないことが入っているじゃないか?という指摘が出ました。

それは「単独接種」。

事務局案にはなんと!「単独接種を基本に」とあります。
たしかに会議の中でそんな話はひとこともでていません。

(ぎょ!誰だよ書いたの、、と会場にわきおこる ナンダナンダというムード)

これについて、委員から続々と、賛同しかねる、そう書いてしまっては誤解される、消してくれという指摘がありました。

事務局は「現状の数字はまだN数が十分ではない。予防接種の経験のない医師が入ってくることを考えると、慎重に対応をしたいと考える」から、単独接種を基本、という意図なのだそうです。

事務局again「では、"当分の間"単独接種、はいかがでしょう?」

(く、くるしい)

傍聴者は声をあげてはいけないのですが、傍聴席からも笑い声。

(みなさんお静かに)

・・・結果として、「単独接種も考慮し」になりました。



なんだ、この茶番で、現場に責任が押しつけられる・・・という話でした。
現時点で同時接種している先生方って・・・この”まず、同時接種ありき”主張の人たちに、踊らされているだけでは?





http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110325/t10014890011000.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

接種後に死亡するケースが相次いだため、接種を見合わせていた幼い子どもの細菌性髄膜炎を予防するワクチンについて、厚生労働省は、死亡との明確な因果関係は認められないとして、来月から接種を再開することを決めました。

幼い子どもの細菌性の髄膜炎を予防する▽小児用肺炎球菌ワクチンや▽ヒブワクチンを巡っては、先月から今月にかけて、別のワクチンと同時に接種した乳幼児、あわせて7人が接種から1週間以内に相次いで死亡したことから、厚生労働省は、今月4日からこれらのワクチンの接種を一時的に見合わせました。そのうえで、ワクチンの専門家や医師などと接種と死亡との因果関係について検討した結果、7人は、いずれも乳幼児突然死症候群や感染症、それに心臓の病気など、接種とは別の要因で死亡した可能性があり、明確な因果関係は認められなかったということです。また、これらのワクチンと別のワクチンを同時に接種することについても、海外のデータなどで重い副作用のリスクが高まるという報告はないということです。このため、厚生労働省は、今月4日から見合わせていたこれらのワクチンの接種を、来月1日から再開することを決めました。

by internalmedicine | 2011-03-25 08:32 | くそ役人  

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