リューシマニア治療候補は、ALS治療薬

別の系統から薬剤のスクリーニングをすると、既存の治療薬にぶち当たる

Virtual Screening Identification of Nonfolate Compounds, Including a CNS Drug, as Antiparasitic Agents Inhibiting Pteridine Reductase.
Journal of Medicinal Chemistry, 2011; 54 (1): 211 DOI: 10.1021/jm1010572

リューシマニア症のmajor pteridine reductase (PTR1)は、dihydrofolate reductase (DHFR) とともに用いることで抗寄生虫薬の候補である。
PTR1の特異性に関わる新しい分子を、 Available Chemicals Directory (ACD) databaseのバーチャル・スクリーニングを行い、L. major PTR1に干渉するが、ヒトDHFR には作用しない成分を選択。2ラウンドを通して、マイクロモルレベルでin vitro特異性をもつ18の薬剤候補をみつけた。
有効性をpromastigote stageの培養で研究し、単独あるいは併用で検討した(pyrimethamine; 5-(4-chlorophenyl)-6-ethylpyrimidine-2,4-diamine)
6つで、成分併用でのみ有効性認めた。ヒト線維芽細胞毒性テストでは低毒性。
一つの成分、5c (riluzole; 6-(trifluoromethoxy)-1,3-benzothiazol-2-ylamine)は、 5c (riluzole; 6-(trifluoromethoxy)-1,3-benzothiazol-2-ylamine)で、既に筋萎縮性側索硬化症の治療薬として認められており、これが、抗寄生虫剤候補として、PTR1 inhibitorの臨床的評価からもっとも併用として用いられ適する薬剤として期待が持てる・・・という話。

by internalmedicine | 2011-04-05 10:02 | 感染症  

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