酸素療法下COPD患者の死因:非呼吸器系の心血管疾患・消化器疾患合併症死因増加

呼吸器疾患患者の死因って結局、1/3くらいが呼吸不全・気道関係で、死亡原因は、それ以外が多い。COPDの末期は必ず呼吸不全で死ぬなんて考えは捨てるべきだ!

現実を考えれば、在宅酸素療法とか施設内長期酸素療法をしているCOPD患者において、その他の合併疾患への配慮が重要ということ!

Trends in Cause-Specific Mortality in Oxygen-dependent Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 183. pp. 1032-1036, (2011)

目的: 長期酸素療法しているCOPD患者の原因特異的死亡率の経時的推移検討

方法: スウェーデンのCOPDのためのLTOT1987年1月1日から2004年12月31日まで開始患者で、国内前向き研究登録、LTOTO中止・死亡・2004年12月31日のいずれかのケース
プライマリエンドポイントは Swedish Causes of Death Registerから入手した死亡原因

測定値と主要結果:7628名(女性 53%)を1.7年中央値までモニター(レンジ:0-18.0年)
フォローアップ不能無し、5457名の患者が研究期間中死亡

粗死亡率は1.6%/年(95%信頼区間 [CI], 0.9–2.2%/yr; P < 0.001)増加

死亡絶対リスクは、循環器疾患で、2.8%/year (95% CI, 1.3–4.3%/yr; P < 0.001) 増加
消化器疾患は  7.8%/year (95% CI, 1.9–14.0%/yr; P = 0.009) 増加

呼吸器疾患絶対的死亡リスクは2.7%/year (95% CI, 2.0– 3.3%/yr; P < 0.001)減少
さらに、肺癌 3.4%/year (95% CI, 1.1–5.7%/yr; P = 0.004)減少


結論: 酸素依存COPD患者において、死亡率は経時的に増加し、主に非呼吸器疾患が原因で、特に心血管疾患が主である。
治療に関して合併症を適切に診断・治療することに重点を置くことで、合併症・死亡率減少させることになる。







COPDの講演って、話のほとんどが、呼吸機能の話だったり、息切れの話。生命予後に関して触れたかと思うと、呼吸不全・気道感染がらみで・・・現実と乖離しているという感じはある。
もちろん、気道感染時に心血管合併症や消化性潰瘍などの合併症増加するからそういう管理は当然なのだが・・・講演という時には臨床から離れた先生方が大規模トライアルをネタに上から目線の話で終わることが多く・・・なんだかなぁ・・・と感じることが多い。こんなやつらから何を学べというのだ!

高血圧・循環器系・糖尿病を含め、大規模臨床トライアルの元締めしたやつが、名医みたいな空気になってる・・・医療界・・・それっておかしい!

by internalmedicine | 2011-04-16 10:21 | 呼吸器系  

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