高校生のネット依存と問題

コネチカット州の高校生は25名に1名が、 ネットにおける"irresistible urge"(押さえがたい衝動)とネットにつながってないときの落ち込みや衝動性を示す”インターネット問題的状況”にある。

”ネット中毒”という言葉自体が学術的でないが・・・依存だけだと、その有害性が表現できない。

Problematic Internet Use and Health in Adolescents: Data From a High School Survey in Connecticut
J Clin Psychiatry 10.4088/JCP.10m06057

脅迫的コンピュータ使用がうつや行動異常につながるかは明らかでない。逆に、心理的素質・傾向が脅迫的使用につながるのかは現在不明。”鶏と卵”の関係が存在するかどうかも不明だが、著者は、”うつ故にネットを利用し、オンライン上不適切なほど長時間過ごすため、うつを生じる?”と疑問型ながら、その印象を語っている。

インターネット使用に関する7つの質問を含む150を越える項目のアンケートを行い、ウェブ利用のため、学校や重要な社会的活動を欠席したか、家族がオンライン利用時間を問題視しているかなどである。
3つの質問で、”問題的インターネット使用”を抽出し、3560名の内、4%で、この問題利用者を抽出した。

白人が大部分の調査にかかわらず、アジア系・ヒスパニック系が多い。

週20時間を越えるネット使用は、男子生徒 17%、女子生徒 13%

インターネット問題使用生徒は、うつ傾向が多く、より攻撃的となりやすい。カテゴリーの男子生徒は喫煙・ドラッグしようが多い。しかし、cause-and-effect relationshipは認めてない。ソシアルネットワーキングやロールプレイゲームのような種類毎の影響調査が必要。
Aboujaoudeによればドラッグ・アルコール乱用や強迫神経症、娯楽嗜好衝動調整困難などが示唆されている。

最後に
”週30時間を越えるコンピュータ使用は、それ自身が感情の固まりとなり、日常の時間を消費し、コンピュータそのものが他よりも大事な物となり、関連性が強化されてしまう”
"When you start using (the computer) 30 hours a week, it becomes a container for emotion," he said. "It occupies time. The computer itself becomes a significant other, becomes a relationship."


ご使用はほどほどに・・・

ロイター解説記事By Genevra Pittman NEW YORK Thu May 19, 2011 4:41pm EDT


マイノリティーがネット依存になりやすいのは、現実社会からの逃避・・・ということか?

ネット使用はそれにしめる時間が多いほど、その人にとっては、他のどの活動より重要なものとなり、次第にエスカレートし、なんらかの精神行動へ影響を与えないはずはない。

青少年期にそういう状況となることって、好ましいはずがない・・・と、言いたいのだろう。

by internalmedicine | 2011-05-20 10:32 | 精神・認知  

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