抗酸化物質だけを大量にとると酸化促進物質として溜まる

なぜ、抗酸化物質が、額面ごとき効果を発現しないのか?
ベータカロチンのように逆にがんリスク増加に働くのはなぜか?

ご高名な研究者ですら、ビタミンEやビタミンCのプロ・オキシダント作用を忘れて(? あるいは存在をしらない?)、抗酸化作用のみを口にするため、”抗酸化作用”物質の負の側面が知られてない。


某製薬会社から配布された以下の雑誌を見ると、我が意を得た記載があった。

過酸化脂質の形成については、元々フリーラジカルが原因・・・一番凶悪で酸化力が強いフリーラジカルはヒドロキシラジカル(・OH)で・・・抗酸化というのは、いろいろな抗酸化物質が酸化還元電位の差によって、まずはヒドロキシラジカルに電子を与え、そのために負担亭になった物質に順番に電子を動かしていく過程で、愛護に最も還元力の強いビタミンCに渡され水になります。細胞膜におけるビタミンEとビタミンCの関係のように様々な物質が強調して働いています。代表的なβカロチンは抗酸化過程の真ん中あたりに位置しています。ですから、ベータカロチンばかり投与すると、抗酸化物質(アンチオキシダント)は酸化促進物質(プロオキシダント)でもあるため自分自身が酸化物質としてたまりすぎることになってしまうのです。
(p5-6 Frontiers in Gastroenterology Vol. 16 No.2 2011-4)

代謝の流れを考えると
抗酸化物質だけ大量に投与してしても、途中でせきとめられてしまうと、
逆に酸化促進物質として溜まってしまうわけですね


手を加え、純化したサプリメントほど、プロオキシダント効果を発現するわけだが、サプリメント積極派は、”だからこそ、種類 多くのサプリメントを”と、勧めることとなる。

サプリメントとるよりは、自然な食品を多くとった方がましだと思うのだけど・・・商売である以上、サプリメント屋さんにはそういう発想はないようだ。そして、業者からの広告で飯食ってるメディアも・・・



寿命を短くしたければビタミンE大量サプリメントをどうぞ 2004年 11月 11日
pro-oxidant効果がin vitroのモデルで示されていること、α-tocopheroxyl radical産生につながり、ビタミンCのようなco-antioxidantで抑制される可能性がある。また、ビタミンCとの複合でも死亡率増加が示されたことからビタミンCのビタミンEの過酸化作用抑制効果は完全ではなく、他の脂溶性antioxidant、たとえばγ-tocopherolの作用を置き換え、自然な抗酸化システムのバランスを破綻し、過酸化ダメージの攻撃性を増させる可能性さえ存在・・・他、高用量ビタミンEの不規則使用が“withdrawal effect”を生じている可能性など考察されているようです・・・”

プロ・オキシダント効果に加え、ビタミンEとビタミンCのインバランス、nativeな抗酸化システムの歪化、さらに高用量による抗酸化・プロオキシダント作用の動揺と中断・離脱現象などが考察される。


ビタミンCは500mg/日でプロ・オキシダント作用を示す。

by internalmedicine | 2011-06-09 16:16 | ビタミン  

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