寿命を短くしたければビタミンE大量サプリメントをどうぞ

抗酸化作用というお題目の下サプリメントでビタミンEは多く使われてます。脂溶性ビタミンで過剰摂取の問題があるにもかかわらずです。
ビタミンE高用量摂取者では寿命が短かったとなればなんのためのサプリメントということになります。
ビタミンEのメーカーは600mgとしてますが、今回の検討では”150mg以下”であるべきです。また医薬品でも使用されてますが安易な使用は避けてほしいものです。

Meta-Analysis: High-Dosage Vitamin E Supplementation May Increase All-Cause Mortality
http://www.annals.org/cgi/content/full/0000605-200501040-00110v1
Annals of Internal Medicine 4 January 2005 Volume 142 Issue
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11の文献中9文献で高用量ビタミンE(≥400 IU/d) は全原因死亡率増加させている
http://www.annals.org/content/vol0/issue2004/images/large/110FF2.jpeg
プール化された全原因死亡率は1万人対39人(95%CI 3-74/1万人:p=0.035)
1万人中39人の死亡数増加

低容量ビタミンEでは、10万人対-16 P > 0.2

用量反応解析ではビタミンE使用量と全原因死亡率の有意な統計学的な関係が、150IU/日以上の量では認められた。
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【結論】高用量(≥400 IU/d)ビタミンEサプリメントは全原因死亡率を増加させるため控えるべき

その理由はというと、一部、引用すると
“ビタミンEが健康に悪い理由はなにかというとあまりはっきりしておらず、
pro-oxidant効果がin vitroのモデルで示されていること、α-tocopheroxyl radical産生につながり、ビタミンCのようなco-antioxidantで抑制される可能性がある。また、ビタミンCとの複合でも死亡率増加が示されたことからビタミンCのビタミンEの過酸化作用抑制効果は完全ではない。さらに、他の脂溶性antioxidant、たとえばγ-tocopherolの作用を置き換え、自然な抗酸化システムのバランスを破綻し、過酸化ダメージの攻撃性を増させる可能性さえ存在・・・他、高用量ビタミンEの不規則使用が“withdrawal effect”を生じている可能性など考察されているようです・・・”


合成だと酢酸dl-α-トコフェロール 1.00IU/mgと考えられ
http://www.eisai.co.jp/vita_e/kiso2.html

ググッてみると、とんでもない量のビタミンEが市販されていることがわかります。


医薬品であるユベラのたぐいも再考慮必要なのでは・・・

by internalmedicine | 2004-11-11 10:46 | Quack  

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