薬剤関連熱中症・熱性疾患 特に抗コリン作用薬剤に注意

今年は特に、熱中症関連の影響が危惧される。一方、年々、抗コリン系作用薬剤の種類増加し、それにともない処方が増えていると思われる。
過活動性膀胱治療薬やCOPD治療薬など、高齢者に特に多く使用する薬剤である。
夏場の暑気あたりや熱中症などは高齢は高リス要素である。 抗コリン作用薬は認知機能を低下し、寿命を短縮する2011年 07月 04日)を含め、処方側も注意が必要。

夏場に風邪をひいたといって総合感冒薬を飲めば、中には、抗コリン作用を有する薬剤+エフェドラ系薬剤てんこ盛りで、発汗作用抑制し、解熱効果を台無しにする事態も・・・

【抗コリン剤】抗コリン剤薬および抗コリン作動性を持つ薬剤は、高体温症(hyperpyrexia)や熱性疾患(heat illness)に関連する。これは発汗を抑制し、熱放散を減少のためである。他に、頻拍、dry flushed skinや、散瞳、胃腸運動性低下、尿閉を来す。抗コリン剤過剰投与は、せん妄を伴うメンタルな変化をもたらし、痙攣、ミオクローヌス、不整脈なども生じる。
【向精神薬】
多くの向精神薬はドパミン遮断作用をもち、熱性疾患、熱中症、悪性高熱症(neuroleptic malignant syndrome)と関連する。メカニズムは熱産生によるもの。
(medscapeから)



抗コリン特性は抗ヒスタミン、パーキンソン症候群、アトロピン・スコポラミン、他のベラドンナアルカロイド、向精神薬、抗けいれん薬、植物系由来薬剤などに存在し、三環系抗うつ薬はキニジン様Naチャンネル遮断効果を有し、他の抗コリン作用も同様である。しかし、メカニズムは異なる。
シナプス後受容体のアセチルコリン遮断は、交感神経を刺激し神経伝達物質の再取り込みを阻害したり、遊離促進に働く。結果、頻拍、高血圧、散瞳、精神状態変化をもたらす。
コカイン、アンフェタミンなどのドラッグやエフェドリンや偽エフェドリンを含むOTC薬剤やサプリメントに注意が必要。漢方などにも同様な作用を有するものがあるので注意が必要である。
カフェインやテオフィリンなどのメチルキサンチンは直接の交感神経作動性があるので、併用に注意が必要。
直接ではないが、phosphodiesterase阻害剤の交感神経促進に注意必要。テオフィリンはアデノシンの抑制剤だが、熱調整への影響は不明。



・個別要素
未順応、身体的適合能力低下、過体重、脱水、高齢、乳幼児
・健康状態
炎症/発熱、心血管疾患、糖尿病、胃腸炎、皮疹・熱傷・皮膚広範囲熱傷既往、てんかん、甲状腺ストーム、neuroleptic malignant syndrome、悪性高熱症、鎌状血球trait、のう胞性線維症、脊髄損傷
・医薬品
抗コリン剤、向精神薬、抗ヒスタミン剤、Glutethimide(Doriden)、フェノチアジン系、三環系抗うつ薬、アンフェタミン・コカイン・エクスタシー、エフェドリン・エフェドラなどの麦角系刺激剤、リチウム、利尿剤、β遮断剤、エタノール
・環境要素
高温、高湿度、無風、陰がない、熱波、運動、厚着、大気汚染(NO2)

by internalmedicine | 2011-07-13 15:11 | 環境問題  

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