心房細動:肥満→左房拡大→心房細動の機序


肥満は、高血圧、冠動脈疾患、糖尿病、左室肥大、左房拡大、うっ血性心不全と関連。
高血圧とうっ血性心不全がAFの進展と関与。
最近、肥満患者の40%をしめる閉塞型無呼吸患者がAF(http://www.guidant.jp/physician/atrialfib/index.shtml)と関連するというデータがある。

AFは最も多い心臓の不整脈でここ10年で米国では7倍に増えた。AFに関与するリスク要因を同定することは重要な仕事とのこと・・・


年齢、糖尿病、高血圧、心血管疾患と関連がある
参照1 参照2 参照3 参照4

と、これまでは、肥満との関連は明らかでなかったらしい。ただし、左房径で補正されてしまうらしく、肥満→左房拡大→心房細動の機序があきらか・・・
ほかのリスク要因も同様か?

 ↓

Obesity and the Risk of New-Onset Atrial Fibrillation
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/292/20/2471
JAMA. 2004;292:2471-2477.
13.7年の平均フォローアップ、526名(女性234名)のAFへの進展。
3つのBMIカテゴリー(<25.0; 過体重 25.0 かつ <30.0;肥満 ≥30.0)で
男性:9.7 10.7 14.3 / 1000 人年
女性:5.1 8.6 9.9 / 1000 人年

多変量解析で、BMI1単位増加毎4%増加(男性:95%CI 1%-7%; P = .02 女性:95%CI 1%-7%; P = .009)
肥満に関するAFの補正ハザード比は、正常と比較したとき男性 1.52 (95% CI, 1.09-2.13; P = .02)、女性 1.46 (95% CI, 1.03-2.07; P = .03)

臨床的リスク要因に加え、心エコー上の左房径で補正したとき、BMIはもはやAFリスクと関連しない(1 unit毎の補正ハザード比 男性:1.00 [95% CI, 0.97-1.04], P = .84;女性:0.99 [95% CI, 0.96-1.02], P = .56).
【結論】
肥満は重要なAFのリスク要因で、左房径によるものと思われる。このAFの比率を減少させる介入の可能性が示唆
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“心房細動”&“再構築”・・・google scholarで、検索
http://scholar.google.com/scholar?q=fibrillation+remodeling&ie=UTF-8&oe=UTF-8&hl=en&btnG=Search

by internalmedicine | 2004-11-24 16:28 | 動脈硬化/循環器  

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