救急受診喘息:酸素投与は補正投与を
2011年 10月 17日
Randomised controlled trial of high concentration versus titrated oxygen therapy in severe exacerbations of asthma
Kyle Perrin et. al.
Thorax 2011;66:937-941 Published Online First: 19 May 2011
救急部門受診の喘息重症患者106名をランダムに 高酸素固定8L/分 と 補正調整した酸素投与法の割り付け
COPDや高炭酸ガス血症型の呼吸不全疾患は除外
プライマリアウトカムはPtCO2 ≧ 4 mm Hg増加を
60分時点の PtCO2 ≧ 4 mm Hgは有意に高酸素固定投与群で高い 22/50 v 10/53 、 RR 2.3(95%信頼区間 CI、1.2-4.4、P<0.006)
高濃度投与群は、PtCO2 ≧ 8 mm Hg増加比率も増加11/50 (22%) vs 3/53 (6%), RR 3.9 (95% CI 1.2 to 13.1, p=0.016)
Pt CO2 ≧ 45 の10名の患者は全員高濃度酸素流量群で、PtCO2 ≧ 10 mm Hg増加は5名
結論は、高濃度酸素投与群は有意な基礎値からのPtCO2増加を生じる。
故に、重症喘息治療の酸素は補正投与が望ましく、高酸素血症を生じないほどで、低酸素血症予防を心がけることが望ましいようだ。
ガイドライン()喘息予防・管理ハンドブック 2010 成人編)では「PaO2測定して80 mmHg未満(SpO2 95%未満)の場合酸素投与開始、PaO2 80 mm Hgあるいは SpO2 95%を目標とする」となっている。GINA2010も同様。
by internalmedicine | 2011-10-17 22:10 | 呼吸器系