新しい脳波技術:ベッドサイドで可能な植物状態の意識検出法

ベッドサイドで可能なhigh-tech magnetic resonance imaging scannerにより、意義のある脳の活動性を捕まえることが出来た。

Bedside detection of awareness in the vegetative state: a cohort study
The Lancet, Early Online Publication, 10 November 2011
doi:10.1016/S0140-6736(11)61224-5Cite or Link Using DOI




fMRIの使用が試みられ、コスト・スキャナーが利用しくにいなどあり、movementアーチファクトも多く生じ現実的になれなかった。一方脳波は皮質ニューロン群の活動性を頭皮電極で測定したに過ぎないが、コストやメンテナンスがMRIに比べれば安い。MRIより金属の影響を受けにくいなどの利点がある。
μ波(7-13 Hz付近)、β波(13-30 Hz付近)のevent-related desynchronisations [ERD]でパワー減少がmotor imageryで見られ、運動皮質、具体的には外側運動前皮質で手の動き、かかとの動きが内側前運動皮質など。ERDは、対側運動野やその周囲のevent-related synchronisations [ERS]増加を伴なう。意識のある人で、分類技術を検討し、正確な分類を行った。

その上で、16名の植物状態と診断の16名、対照12名で評価。
3名(19%)で、2つのコマンドでの、繰り返しの、再現性ある脳波応答が見られたが、行動の完遂的応答は不能 (classification accuracy 61—78%)
臨床病歴(年齢、外傷後経過時間、原因、行動スコア)とコマンド応答能力に有意な関連無し
原因別にしたところ、5名の外傷後2名(20%)、11名の非外傷後1名(9%)でタスク完遂に成功

十分な臨床的検討でも植物状態は誤診されている。
この脳波診断法は、安価で、ポータブルで、汎用性がが高く、客観的な検査となりえる。


by internalmedicine | 2011-11-10 09:54 | 中枢神経  

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