茶カテキンの肝毒性疑念とヘルシア・・・ 

ネット上に、下記サイト誘導、書き込みを目にする。いわゆるコピペとして、広まってるが ホントのところはどうなんだろう?

花王ヘルシアの高濃度茶カテキンで有害報告続々、「空腹時は飲むな、女性は注意」 日米欧研究
植田武智
15:57 10/27 2011
http://www.mynewsjapan.com/reports/1513


「あるある」の花王 ヘルシア成分・茶カテキンサプリで、また肝障害
植田武智
17:52 01/27 2007
http://www.mynewsjapan.com/reports/524


日本人は緑茶に対して親しみを感じるせいか、肝障害への予防効果(Biomed Res. 2005 Oct;26(5):187-92. )を肯定的に受容する傾向があるようだ。イメージの悪い“人間ドック学会花王”の組み合わせでも、お茶関連ならさほど問題は無いと思い込んでいるところがある。


ヘルシア 成分分析表
http://www.kao.com/jp/healthya/hty_healthya_00.html#seibun
(1本(350ml)当たり) 熱量14Kcal・たんぱく質0g・脂質0g・炭水化物3.9g・ナトリウム35mg
関与成分:茶カテキン540mg カフェイン80mg



"カテキン: catechin"でちょっと文献検索してみた。

カナダ保健省が緑茶抽出物摂取との関連が疑われる肝毒性の事例を公表(070116)
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail861.html
公表された事例は、42歳の女性が黄疸と腹部の不快を訴えて入院し、その後さらに症状が悪化して肝移植を受けたという内容です。女性は緑茶抽出物を含む製品(カフェインは除き、カテキンを1カプセル中100mg含有するもの)を1日6カプセル(カテキンとして600mg/日)、6ヶ月間摂取していました。製品の利用目的は体重減少ですが、カナダでは承認されていません。また、女性は家庭でノミスプレー(成分不明)を使用しており、避妊用の低用量ピルの注射(3ヶ月に1回)も受けていました。

これとは別に、因果関係は明らかにされていませんが、緑茶の水アルコール抽出物(25%のカテキンと5-10%のカフェインを含む製品)による劇症肝炎の疑いを報告した文献があります(PMID:16148563)。



pubmed検索すると、

・Hepatotoxicity from green tea: a review of the literature and two unpublished cases.
Eur J Clin Pharmacol. 2009 Apr;65(4):331-41. Epub 2009 Feb 6.

・Safety of green tea extracts : a systematic review by the US Pharmacopeia.
Drug Saf. 2008;31(6):469-84.
US Pharmacopeia (USP) Dietary Supplement Information Expert Committee (DSI EC) のシステマティックなレビューで、緑茶製品の安全性再評価お支持し、臨床例・動物薬物・毒性情報を集めた。
米国内の他のプログラム、報告システム、オーストラリアの行政、UK当局、カナダの副作用プログラムなどのデータの結果を検討。126例で、肝障害関連34例。27の報告でpossible causalityカテゴリー、7例でprobable causalityとカテゴリー化。空腹時吸収が多く、影響が大きいことが示された。

・Toxicity of green tea extracts and their constituents in rat hepatocytes in primary culture.
Food Chem Toxicol. 2005 Feb;43(2):307-14.
ラットの実験系で、緑茶抽出物で肝細胞への急性毒性が示されている。


確かに、緑茶抽出物に関する肝毒性報告は存在し、米国・カナダ・英国・オーストラリアは行政も動いていることはたしかだ。

有害可能性のある物品をまともな科学的検討することなく、”特定健康食品”としている日本の行政!
消費者無視のスタンスの行政は、いんちき”学会”とともに、批難されるべき対象である。

by internalmedicine | 2011-12-28 15:38 | 環境問題  

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