質問に答えて:テオフィリンは見直されているか?

2年ほど前の論文ですが

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吸入抗コリン剤やβ2刺激剤の法が好まれる(GOLD)。さらに重症のCOPD患者の吸入気管支拡張剤の付加的治療として用いら

最近、テオフィリンが見直されて・・・という話をきくことがあります。ほんとかなあ?ガイドラインをみてもすくなくとも条件付評価のみのような気がして、ちょうど、Barnesのかかれたレビューがあったので、一部要約してみました。やはり、限定的な評価のような気がします。

日本のガイドラインを実際につくってる先生方が、大手製薬会社の意向に近い発言を各種講演会では繰り返し、一般医家に悪影響を及ぼしているのではないかと私は考えるようになりました。



日本の小児科の先生方はまだまだテオフィリン使用頻度が多く、ステロイド使用量が少ないことに疑問をもっておいます。GINAのガイドラインでは就学以上の子供以上は成人とほぼおなじ、観点でよいのにかかわらず、世界に例をみないテオフィリン至上主義が5歳-小児科担当年齢の患児に対してなされているのは傍目でみて疑問をもっております。小児科VS内科医の議論はいたるところでなされておりますが、多くの聴衆の前である演壇に立つ小児科医は比較的GINAに近い発言をするのに、フロアの小児科医はまったく逆のテオフィリン擁護発言が多いという・・・・。例外の何人かを除き、実際に私の周りの先生方も後者に近いようです。



Pulmonary Perspecitve 

Barnes

  Am J Respir Crit Care Med Vol 167,pp813-818,2003



テオフィリンは喘息やCOPDに対して60年以上使われてきて、安価ゆえまだ世界的にも広く処方されている薬剤の一つである。多くの先進国では、コントロール不良の患者にのみ用いられる第3選択薬となりつつある
治療ガイドラインでそのような形で導入されつつある。あらゆる患者に適応がある薬剤ではないとされつつある。副作用頻度と有効性が比較的低いことが知られ、使用量が減少し、吸入β2刺激剤の方が気管支拡張作用がはるかに優れ、吸入ステロイド(ICS)の方が遙かに抗炎症作用をもっているからである。そして選択的なphosphodiesterase(PDE)
inhibitorが出現し、有効性と安全性で希望が持たれているところであるが、今のところ同様な副作用に悩まされている。



喘息


GINA2002ガイドラインでは、テオフィリンは、低用量吸入ステロイド(ICS)でコントロール困難で持続型β2刺激剤(LABA)が使用できないときに付加的薬剤としてみなされている。



吸入ステロイド(ICS)の節約効果を示す論文(ICS2倍量より良好なコントロールを軽症から中等症に関して効果有り)もある。



徐放性テオフィリンは夜間喘息のコントロールに有効だが、必ずしもLABAに優るとはいえない。しかし、テオフィリンは重症喘息の管理に有効(高用量ICS下のコントロールに付加価値有り、極限のICSや経口ステロイド投与時にテオフィリンを除去すれば悪化あり)。



GINA2002では

Step2では、コントローラーの第2次選択肢として吸入ステロイドの次に推奨

Step3では、LABAの方がが付加薬剤として推奨されているが、テオフィリンの安価さのため考慮されている。

急性喘息の発作では、アミノフィリン静脈投与は高用量の短期作動型吸入β2刺激薬をネブライザーやスペーサー付きのMDIで使用するのに置き換わり、有効性安全性ともそちらの方が高い。アミノフィリンはβ2刺激剤のネブライザー投与しているとき付加的価値はなく、付加的β2刺激薬治療に反応しない患者は少ない。

(注. 日本の小児喘息ガイドラインでは急性期治療の主役はテオフィリンではないかというような記載があり、このperspectiveと異なっている)





COPD

吸入抗コリン剤やβ2刺激剤の法が好まれる(GOLD)。さらに重症のCOPD患者の吸入気管支拡張剤の付加的治療として用いられる傾向にあり、臨床的な改善効果が付加的には認められている。全身投与の理論的有用性は小気道病変であり、過膨脹の減少と呼吸困難の減少である。



作用機序
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by internalmedicine | 2005-01-12 19:39 | 呼吸器系  

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