CPOEシステム:医療ミスをふせぐ効果


Computerized Physician Order Entry(CPOE) Systemsについて、
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JAMA. 2005;293:1197-1203.
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/293/10/1197

CPOEシステムは22種類の医学的なエラーを改善することを見いだした
例示すれば、一貫性のある医療予防、処方量間違いを示す薬剤的な介入表示、抗生剤のリニューアルされた注意事項無視指摘、重複投与・配合禁忌する機能の分裂、一般的に誤りとされる処方の硬直的な処方

4分の3のハウススタッフがこのエラーリスクを週1回以上と示唆されると報告。
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日本では、電子カルテというのだけが、カルテ改竄という面で注目されている。それも大事なことであろうが、もっとも大事なのは医療の質にフィードバックされるシステムであり、それを含まなければ電子カルテを国家的に取り扱う意味は少ないと思う。
特定の人間が特定の医師・医療機関・団体への恨みをはらすという意味だけで、医療改革が進められているような気がする。それを医療福祉制度の根幹に据えるのはいかがなものであろう。
国家的に利益性のある施策とは、事実として存在する医療事故をいかに防止するか、そしてそれにシステミックに対応するにはどうするかであり、そのシステム構築というのが重要な課題と思う。

日本医師会は診療報酬業務用ソフトORCAを開発した。そのおかげで、馬鹿高いレセコンは一部淘汰された。その最終目的であった診療報酬データベース化は執行部が代わり消極的という情報が入っている。OPASはこの“CPOE”システムの方向性が望ましいと思うのだが・・・

by internalmedicine | 2005-03-09 14:41 | 医療一般  

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