ニューヨークの無料ニコチンパッチ配布:33%禁煙成功


禁煙外来をしているが、誠に効率が悪い。利用者としても一々医療機関受診するのはなかなかむずかしいだろう。ニコチンパッチに関しては対面処方でなく、保健所などが、電話などの対応にて一括対応し、同意だけは逓送するなどでよいのではないか?

タバコの費用をかなり高額にして、その分、この費用に差し向ける。
一人禁煙成功するために464 US$だそうである。

個々の医療機関が禁煙外来と称するクリニックをおこなっているところがあるが、単独に経営的に成り立つのはかなり稀と思われ、また、受診者も限られてくるだろう。広く一般に禁煙成功を願うなら、ドラスティックにやるしかないのでは?・・・と以下の論文を見て思った。

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2003年4月2日 NYC DOHMH(the New York City Department of Health and Mental Hygiene)は無料で6週間のNRT(ニコチン置換療法)を先着3500名の喫煙者に利用できるようにすると発表。新聞・テレビ、ラジオ局で報道され、初日に応募者が38000名あった。
qualifyは、18歳以上、NY在住者で、NRTの禁止事項がないこと、他のNRTやbupropionを使用してないこと、同意が得られたものとした。21mg、14mg、7mgのパッチを2週ずつ処方し、3週後平均3分間のカウンセリングコール、14週後再びカウンセリングコールを行う。

参照例に比較してNRTは禁煙成功率 33% vs 6% p<0.0001

NRTの禁煙寄与20%と考えられた。




【参考文献】
Effectiveness of a large-scale distribution programme of free nicotine patches: a prospective evaluation.
Lancet. 2005 May 28;365(9474):1849-54.

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禁煙草の宣伝に利用されたくないので・・・以前の批判したものを再掲
http://intmed.exblog.jp/237839/


TBを利用した宣伝くさいと思いますが、ブログの欠点でもあるのでしょうね
メディアリテラシーはますます重要。

by internalmedicine | 2005-07-20 17:09 | 医療一般  

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