生まれながらのコレステロール低値は頭の働きからいえば良くないらしい

生まれつきコレステロールが低いことは喜ばしいことなのか・・・・実は認知機能に関してあんまり良くないらしい・・・

Serum Cholesterol and Cognitive Performance in the Framingham Heart Study
Psychosomatic Medicine 67:24-30 (2005)
http://www.psychosomaticmedicine.org/cgi/content/abstract/67/1/24
Framingham Heart Studyの内容からTCと認知機能との相関について調査研究。
認知機能試験を4-6年行った。

TCと言語流暢さ、注意・集中力、抽象的な理由付け、多認知領域合成スコアに関して有意な線形の関係が見られた。
パフォーマンスレベルが、<200mg/dLのものは200-239mg/dLや、240mg/dLのものより低い

結論:自然に生じる低TC値は、認知機能測定上の低パフォーマンスと相関し、少々的に理由付け、注意・集中力、言語流暢さ、実行機能上の問題がある。
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18歳での、高コレステロールと知能に関して逆相関の関係である。

これはコレステロールは新生児の脳発達にとって重大な栄養であり、成人でもニューロンの機能に役割を果たす。
高い血中コレステロールは未だ卒中や心疾患のリスク要因と考えられるが、認知機能にとってはベネフィットがあるものと考えている科学者もいる。
http://www.bu.edu/phpbin/news/releases/display.php?id=883



これが、老年期になると・・・

あんまり、コレステロールを下げると・・・頭悪くなるよってことになりそうだが、
実はapoEがらみで、アルツハイマー型老年性認知症に対してスタチン有効性の可能性があり、実験がなされている。結果は否定的なものだったが

若い頃は、コレステロールは頭に良くて、年とると頭に悪い?

by internalmedicine | 2005-10-31 21:01 | 医療一般  

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