obestatin 新しい食欲低下作用ペプチドホルモン・・・おもしろいホルモンらしい


空腹ホルモンと対決? Dueling Hunger Hormones?
http://www.sciencemag.jp/highlights/20051111/

と結構、扱いが悪いようだが、どうも他の情報ソースだと創薬上も、“グレリンがターゲットとする受容体と同じ塩基配列を持ちながらそれとは異なるものといいながら、全く逆の働きをする”という面でも興味あるものらしい

Stanford medical news・・・・・
http://mednews.stanford.edu/releases/2005/november/obestatin.html
食欲促進ホルモン:ghrelinが数年前発見されていたが、これは体重を制御するmajor geneの最後であるとされたが・・・

これは間違いであった。

・・・・・obestatin、これが食欲を低下させるホルモンである。
Science 11月11日の記事に掲載されたもので、肥満治療へのあたらしいキーとなるかもしれない。
この研究はJohnson&Johnsonがスポンサーであり、ライセンスを得ている。
Stanford University schoolの研究者たちが、ヒトゲノムプロジェクトのデータから拾い上げるという手法により、見いだしたものである。1994年に食欲抑制ホルモンleptinを、1999年にghrelinが発見され、効果的薬剤開発がなされている。melanocortin hormonesがへ影響をleptinに与えることが明らかになったが、この研究は肥満治療への開発に着手されてない。
ghrelin、leptin、melanocortinといったいくつかの体重調整メカニズムが知られているが、今回のは完全に別経路のものであろうということで、注目される。
ghrelin蛋白は食欲を増加させるので、今度は食欲をなくす蛋白の存在があるだろうと考えられていた。この理論を試験したが、ghrelin関連遺伝子を欠失させたときに、成長や食欲への影響が無かったのである。Hsuehらの発見で、ghrelinの遺伝子欠失がobestatinを取り除くこととなったという発見があった。
一つの遺伝子sequenceから生じた1つ以上の蛋白というのはまれなことであり、しかも、同じsequenceの2つの蛋白が反対の作用を有するということは尋常なことではない。

ある種の反ghrelin的に働くのである。

peptide hormoneとよばれる比較的小さいたんぱく分子の特異的カテゴリーの研究として、obestatinは見つかった。G-protein-coupled receptor、GPCRと結合する故に特に創薬上興味がある物質である。
小さいペプチドホルモンなので創薬につながりやすい。

by internalmedicine | 2005-11-13 17:32 | 動脈硬化/循環器  

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