鍼治療のクリティカル分析

鍼治療というのはほんとに科学的エビデンスがあるかというと、プラセボの難しさから確実な物はないということの言明


REVIEW Acupuncture – a critical analysis E. ERNST
Journal of Internal Medicine Volume 259 Page 125 - February 2006
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今日の臨床において広く使われているが、鍼治療は未だ議論の多い。多くのレビューが今日公表されているが、批評的な立場に欠け、一過性のプロモーション的でさえある。
このオーバービューの目的はバランスを重視し、存在するクリティカルな分析を供給した物である。
伝統的な鍼治療の本来のコンセプトは良好な科学的エビデンスに基づく物ではないものを含む。鍼治療のいくつかの正当性を提唱する理論の説明が試みられているが、疑惑を克服するものはない。鍼治療の臨床的効果に関しても議論が多い。
多くの対象治験と無数のシステミック・レビューが出版されている。データ解釈時にいくつかの問題点に出くわす。臨床的トライアルとシステムレビューともにheterogeneityが有意差をもって示されている。
鍼治療の効果に愛するプラセボの対象として、新しいプラセボ鍼を用いることでこの議論は解決するかもしれない。大部分の研究は、プラセボ反応を超えた効果を見いだせずにいる。
鍼は重篤な副作用と関連するが、多くの大規模研究では比較的まれとしている。非重症な副作用は1-11%ある。

結論としては、鍼はまだ議論の多い段階である。有益であるという所見もあるが、主にプラセボ反応によるというのが他の報告である。
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by internalmedicine | 2006-01-24 12:17 | Quack  

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