NO2濃度 大気汚染基準以下でも十分呼吸器症状に悪影響

二酸化窒素(NO2)の室内での暴露と喘息児の呼吸器症状の関連が問題となっている。


日本のガイドラインから・・・・
推奨:暖房器具(石油ストーブ,ファンヒーターなど)を室内に置かないようにし,また建材から発生する室内汚染物質などを室内から除去するために換気に気をつける。新建材の選択にも細心の注意を払う。(B)
室内で到達し得る濃度(200 ppb,400 ppb)のNO2ガスあるいは airを吸入する(二重盲検),1時間吸入・・・・とあるが、どうも、20ppb程度でも小児では影響があるようである。 日本の大気汚染環境基準は40-60ppbへ引き上げられてるが、これも問題。1980年代に公害補償の撤退があったが、時代に逆行した流れであった。

室内問題に戻るが、大気汚染基準以下でも十分呼吸器症状に悪影響を及ぼすというデータがJAMAに発表された。
───────────────────────────────────────────────
Association of Indoor Nitrogen Dioxide Exposure with Respiratory Symptoms in Children with Asthma
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 173. pp. 297-303, (2006)
http://ajrccm.atsjournals.org/cgi/content/abstract/173/3/297

室内NO慢性暴露に対する関心が高まっている。USの居宅ないの半数以上がNOの供給源であり、呼吸器系への副作用のリスクがあつと示唆されている。
多家族小児の室内のNO2暴露と呼吸器症状の相関を調べたもの

Palmes tubesを用い、NO2を測定

Mean (SD) NO2 was 8.6 (9.1) ppb in homes with electric ranges and 25.9 (18.1) ppb in homes with gas stoves. 平均(SD)NO2は電子レンジのある家庭で8.6(9.1) ppb、ガスストーブのある家庭で25.9(18.1)ppb
社会経済的な状態と関連のある因子である、居宅種類によりモデル階層化した時、年齢・人種・治療・mold/mildew・水漏れ・かび・季節性ガスストーブの存在とNO2濃度増加は呼吸器症状と関連が有意にある。
多家族内の子供で、ガスストーブに暴露するほど喘鳴の尤度増加(odds ratio 2.27 95%CI 1.15-4.47)、息切れ(2.33 95%CI 1.12-5.06)、胸部違和感(4.34 95%CI 1.76-10.6)
NO2 20ppb増加により、喘鳴(OR 1.52 95%CI 1.04-2.21)、胸部違和感(1.62 1.04-2.49)、喘鳴の日数(1.33 95%CI 1.05-1.68)

結論として、室内のNO2暴露はEPA(Enviromental Protection Agency)戸外基準である53ppb未満で、喘息の子供の呼吸器症状悪化に寄与する。
───────────────────────────────────────────────


上記ガイドラインは、暖房器具として石油ストーブだけ書いてあるが、ガスストーブも関係してるようであるし、喫煙の影響も

この論文(J. Air & Waste Manage. Assoc. 49:76-81)みると
戸外のNO2濃度、暖房、たばこが関係していることがわかる。また、冬場は喫煙の影響、夏場は戸外の影響が大きいようである。
a0007242_1530382.jpg



ストーブを使うときは1日70%以上使うときは注意が必要か?
a0007242_15565778.jpg



松下電器のリコール問題はホリエモンにより露出が少なくなったが、燃焼器具の問題点は注意すべき問題である。オール電化の電磁波問題と、燃焼器具の気道系障害、人間というのはらんらかの有害物質とふれながら生活を本来しなければならない運命なのだろうか?

by internalmedicine | 2006-01-25 16:02 | 呼吸器系  

<< たばこの喫煙習慣と肺癌発生頻度... 不飽和脂肪酸の癌予防効果などと... >>