前立腺癌の検診でつかわれているPSAは見逃しが多い
2004年 05月 27日
診療報酬を政治的に決めるとかならず、利権が関係して参ります。科学的検討をする別機構を作るべきです。政治的にきめると喜ぶのは厚労省の役人です。
【今回明らかになったこと】
前立腺癌の悪性度の高いものはPSAによる検診では見逃しが稀でない
【今までの事実】
前立腺癌はかならずしも諸外国では推奨度の高い検診方法ではない
例:米国のThe U.S. Preventive Services Task Force (USPSTF)の結論:
前立腺癌ルーチン検診にPSAや直腸診(DRE)を推奨するにはエビデンスが不十分
Rating: I recommendation.
【今後の課題】
PSA検診が予後を改善させるかどうか?
あらたな検査方法開発を!
慶応大学の先生のごとくごく一部の事実で、“がんもどき”理論?を展開する気にはなれないが、肝心な癌に関して見逃しの可能性が高いことが重要。
この図をみるとPSAというのが悪性度の高い癌をみるけるのにはまだまだ力たらず
Prevalence of Prostate Cancer among Men with a Prostate-Specific Antigen Level 4.0 ng per Milliliter
http://content.nejm.org/cgi/content/short/350/22/2239
NEJM Volume 350:2239-2246 May 27, 2004 Number 22
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2950名男性(62-91歳)、前立腺癌を449名(15.2%)、449癌のうち67名(14.9%)がDleason scoreで7以上(Gleason Grading参考)
PSA
<0.5:6.6%
0.6-1.0:10.1%
1.1-2.0:17.7%
2.1-3.0:23.9%
3.1-4.0:26.9%
PSA<0.5未満からの12.5%~PSA3.1-4.0ng/mlの25.0%まで悪性度の高い(high grade)腺癌の可能性が高い。
【結論】生検で確定した前立腺癌(悪性度の高い腺癌を含む)はPSA 4.0ng/ml以下でも稀でない。
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by internalmedicine | 2004-05-27 10:43 | 医学