COPD患者へヘリウム混合ガスにより運動能力アップ

ヘリウムガスというとドナルドボイスかな・・・風船内の空気を吸うと声が変わるというあれ・・



The Effect of Helium and Oxygen on Exercise Performance in Chronic
Obstructive Pulmonary Disease: A Randomized Crossover Trial
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2006;173 865-870
【目的】安定COPD患者の運動中の酸素・ヘリウム濃度の変化による影響
【方法】82名の患者(平均年齢69.7歳、平均予測FEV1 42.6%)
シャトルウォーキング距離、安静・運動酸素飽和度、最終運動呼吸困難度(Borg Scale)を測定
Heliox28(72% He/28% O2)、Heliox21(79% He/21% O2)、酸素28%(72% N2、28% O2)、医療用空気(79% N2/21% O2)
【結果】
Heliox28:歩行距離増加 平均±SD 147±150m 、Borg score減少 -1.28±1.30
Heliox21:歩行距離増加 平均±SD 99±101m、Borg score減少 -0.76±0.77




ヘリウムは、窒素に比べ、低密度で、呼吸仕事量を減少し、肺胞換気を改善する。

Barachが1935年に喘息治療に用いたが、その後広がらず、1989年ごろからの本格的報告が始まった。
http://pedsccm.wustl.edu/All-Net/english/reading/heliox.html
しかし、ある程度の酸素濃度を必要とする場合はもともと意義が少なく、慢性的な低酸素濃度を必要とする状態で意義があると思われる。
一応、ヘリオックスは気道閉塞改善的に働き、呼吸困難度を改善する可能性はある。
そして、ネブライザー時にHeliox利用することも有用との報告がある。

肺癌でのRCTの報告もある。

乳幼児での細気管支炎での効果も最近報告
されている。


医療用に認めてくれたらなぁ・・・少量の酸素負荷でよい低酸素血症のケースやリハビリテーションの補助として用いることができたらなぁ・・・と。
呼吸苦による負荷量制限が改善され、筋力増強につながる可能性がある。

by internalmedicine | 2006-04-07 16:15 | 呼吸器系  

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