COPD急性増悪:気道炎症・コロナイゼーション・FEV1評価

COPD患者急性増悪における感染と気道炎症について・・・
安定期におけるcolonisationと炎症は、急性悪化の時と、どう変化しているのか?同様な細菌が安定期にも、急性悪化期も存在する。しかし、急性悪化時の細菌培養陽性患者の比率の増加と細菌量の増加が認められる。colonisationも安定なものでなく、分子技術を用いることによりH influenzaeの異なる菌種ごとの頻回なturnoverが見られるなど新しい感染による急性悪化と区別することも難しいのである。
Thorax 2003;58:73-80


COPDの急性悪化原因の細菌感染の原因の69.6%がH.influenzaeであり、Rhinovirusが19.6%であり、IL-8、FEV1の低下と相関があるとのこと
感冒症状(純粋なウィルス感染のマーカーと考える)と細菌感染による急性悪化時、FEV1低下は大きい。
(Chest. 2006;129:317-324.)


Infections and Airway Inflammation in Chronic Obstructive Pulmonary Disease Severe Exacerbations
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 173. pp. 1114-1121, (2006)
急性悪化は肺機能障害と関連し(p < 0.001)、喀痰中の好中球増加と相関している(p < 0.001)。ウィルス性・細菌性感染は78%の急性悪化で検出。
ウィルス性は48.4%(安定時 6.2%) p < 0.001
細菌性54.7%(安定時 37.5%)

感染急性悪化患者は、非感染性急性悪化に比べ、入院期間延長し(p < 0.02)、肺機能のいくつかの指標悪化(全て p < 0.05)がみられる。

喀痰中の好中球は急性悪化時増加し(p < 0.001)、それに応じで重症度相関(p < 0.001)し、それはウィルス性・細菌性感染に関わらない。
喀痰中好酸球はウィルス関連性の急性悪化時増加する(p < 0.001)



気道のコロナイゼーションは好中球気道内腔炎症と関連しており、COPD気道疾患の進展と関連;コロナイゼーションも結果的には悪さをしてるわけだなぁ・・・と
Airway Inflammation and Bronchial Bacterial Colonization in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 173. pp. 991-998, (2006)
病的細菌100 CFU/ml:
喫煙既往のある患者0%、非喫煙者6.7%、COPD患者の34.6%で検出 (p = 0.003).
コロナイズしたCOPD患者は有意に相対的・絶対的にBAL中好中球、IL8、active MMP-9、エンドトキシン値が非コロナイズCOPD患者より高い。
BAL中の炎症構成成分は有意にコロナイズされたCOPD患者で高い。



・・・再び、鼻腔や口腔洗浄などに走るのか?


COPDの重症度判断は、FEV1絶対量で評価しましょうとのこと
Variability of Spirometry in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 173. pp. 1106-1113, (2006)
個人内の生化学的・スパイロ上の指数変動をNETT・LHSという2つの研究を用いて検討したもの。5886名LHS、1215名のNETT参加者


初期セッションのFEV1平均±SDは
LHS:2.64±0.60L(75±8.8%)
NETT:0.68±0.22L(23.7±6.5%)

testセッション間の平均±SD日数は
LHS:24.9 ± 17.1日
NETT:85.7 ± 21.7日


閉塞の程度増加に従い、FEV1の%変化が増加、しかし、閉塞重症度にかかわらず絶対値の差は比較的一定のまま。
参加者の90%以上障害の厳しさの如何にかかわらず225ml未満の個人内の FEV1変動差であった。



・・・昔から遅々としていっこうに進まない分野・・・COPDの急性増悪

by internalmedicine | 2006-05-10 15:10 | 呼吸器系  

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