マルチビタミン・ミネラルサプリメントに関する否定的見解相次ぐ!

ビタミンサプリメントに関しては否定的な情報が多くなってきている。
欧米では公的機関がその使用に対して一定の歯止めをかけようとする動きがはっきりしてきている。
(日本では根も葉もないorミスリードした情報でマルチビタミンを大企業も含め宣伝に盛んであるが・・)


マルチビタミン有効性の証拠はない!
Lack of evidence for benefit of multivitamins
The Lancet 2006; 367:1704
US National Institutes of Healthのpanelで、マルチビタミン・ミネラル サプリメントの一般の人の慢性疾患予防への使用に関して支持・助言をするには十分なエビデンスがないという結論となった。

3種以上のビタミン・ミネラル(生薬やホルモン・薬剤を含まない)を含むサプリメント研究後、パネルでは、その有効性・安全性を検証する大規模なランダムトライアルの必要性を強調した。加齢関連の感覚低下、心血管、内分泌、神経学的、筋肉骨格筋、胃腸、腎臓、肺疾患などの慢性疾患に関する問題である。

マルチビタミンとミネラル使用の潜在的リスクがあり、有効性データが少ないということで、アメリカNIHの委員会はFDAによるサプリメントの規則作成を求めた

アメリカ成人の半数以上が食事性のサプリメントを使用し、多くはマルチビタミンやミネラルであり、年230億ドル消費している。さらに65%は食事・飲料で、ビタミン・ミネラル添加物として360億ドル消費している。

欧州国会は、ビタミン・ミネラルを食品に加えることに関する異議を唱えることで一致し、食品の栄養学的価値に関する情報を消費者に与えることに関して食品に表示することに同意した。



JAMAが自説をひるがえす ==ビタミン剤を推薦==などと称する記載がウェブ上有りびっくりするが、JAMAの該当文献にはそういう記載はない。

引用されているClinical Corner・・・その後のホモシステイン仮説の反論が多数出される前の一過性のコメントの言葉尻をとらえてるに過ぎません。内容もむしろビタミン・サプリメント使用推奨に対しては自重するよう求めております。それを理解してないのか、わざと曲解させているのか・・・真逆の根拠としてしまってます。
仮説否定論文(NEJM Volume 354:1578-1588 April 13, 2006 Number 15

葉酸・ビタミンB6,12を含む方がイベントが多い!


JAMAが反省してビタミンサプリメント推奨したと、大嘘つきQuakerどもが主張するDocotor's Corner

Vitamins for Chronic Disease Prevention in Adults
JAMA. 2002;287:3127-3129.

壊血病・脚気といったビタミン欠乏症候群は西洋では滅多にない。しかし、至適値以下というのは慢性疾患のリスク要因となり、慢性疾患のリスク要因であり、一般に、特に老人で多い。葉酸値の至適値以下、ビタミンB6,12といったものの至適値以下を伴っていると心血管合併症のリスク要因となり、神経管欠損、結腸・乳癌のリスク要因となる。ビタミンD低値は骨欠乏・骨折と関連、公算かビタミン(A,E,C)は慢性疾患のいくつかを増加させるかもしれない。多くの国民は食事で全てのビタミンを至適量摂取することはできない。しかし、ランダムトライアルの有効性に関する強いエビデンスの存在の結論は保留されているので、ビタミンサプリメントを全ての成人に対して勧めるのは慎まなければならないと考えられる(Pending strong evidence of effectiveness from randomized trials, it appears prudent for all adults to take vitamin supplements.)

年齢、性、身体運動などで、特異的にサプリメントを案内することで、マルチビタミンの内容をtailoringすることのエビデンスはまだない。(注. サプリメントクリニックの存在理由否定)
医師は、ビタミン摂取の状況を確認して、患者のビタミン使用に関して学ぶ努力をすべきであり、妊娠可能年齢の女性への葉酸投与を勧め、妊娠中高用量ビタミンAの危険を避けること、脂溶性ビタミン使用の過剰摂取を全年齢層にて注意するよう注意すべきである

赤文字のところをよめば決してJAMAの記事でサプリメントを推奨してないことが分かるだろう!都合の悪いところはとばしてるのである。・・・そしてそれを猛進して、したり顔でテレビ・Web記載や患者にとくとくと説明する馬鹿医者どもも存在する。・・・原文くらい読んでから人前で説明しろ!


この解説の元となった論文は・・・・
Vitamins for Chronic Disease Prevention in Adults
Scientific Review
JAMA. 2002;287:3116-3126.


ビタミン欠乏の高度リスクを持つ人たちや至適以下の状態の人たちもいる。
多くの医師は、ビタミン供給源としての通常の食物に気づいてないし、これらの患者に推奨すべきビタミンについて不案内である。
ビタミン過剰がサプリメントでは存在し、特に脂溶性ビタミンでは考えられる。

・・・ともともと、ビタミン・サプリメントの有害性を強調した論文でもある



JAMAの記載の一部を利用してJAMAはビタミンサプリメント推奨している。ところが厚労省はサプリメントでなく食品からと述べている・・・と曲解した主張をするWeb記載にであった。・・・開いた口がふさがらない


ビタミン・サプリメントに関する情報は大規模ほどそして信頼できる機関からの発表ほど否定的な結果が多い(もちろん全否定はしてないが)。



嘘情報にまどわされないために・・・

概念的主概念的主張・仮説は、後年誤りが判明することが多い
各自、その情報を検証しろ!原著を読むまでその意見を信用するな!・・・原著をみても疑え!
権威のある雑誌・団体が主張してると語っているとき特に注意しろ!(原著を読まないと仮定されて、かたられていることが多い)
人前で、ものをしゃべるときは、特に調べてからものをいえ!(引用先を各資料に明示すること)
原著を読む能力のない人の意見を聞くのは時間の無駄!


メールマガジンで最低の記載があったようだが・・・痕跡 :妄想の上に、妄想が累積されてます

by internalmedicine | 2006-05-27 10:22 | Quack  

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