最近よく耳にする言葉

【内視鏡治療の長所】
9時間に及ぶ内視鏡手術に関してネット上疑問があがっているようだが・・・

基本的な考えは以下の通りだと思う
Surgical stress response: does endoscopic surgery confer an advantage?
オープン手術は内分泌・ホスト防御メカニズム・肺機能障害・低酸素血症へ影響を与える。これらの生理学的変化が術後の合併症の病的形成過程へ影響を与える。
同様な手術で、内視鏡手術とオープン手術中において、古典的な内分泌・代謝反応への明確な変化はないが、若干、炎症反応や様々な免疫機能の違いが若干ある。ただ、この論文の時点では一致したデータはない。内視鏡手術では術後肺機能の改善、低酸素の頻度低下などが多くのデータで出されており、痛みが少ないなどの手術ストレスの軽度の変化がその理由と想定される。
包括的な手術アウトカムに関する臨床的成果は明確になりつつある、しかし、疼痛治療、早期離床・食事開始によるストレス軽減が重要であり、内視鏡的手技vs開胸開腹手術そのものより重要なのかもしれない。


内視鏡手術がopen手術に全てに勝るかといえば、術中合併症の問題があり、各論的な問題が大きいと思われる。胃癌関係である程度のReviewのあるものは、早期胃癌のものしかみい出せないと思う。
http://www.cochrane.org/reviews/en/ab004276.html

先端的医療の不可避のエビデンス不足・・・そして・・・その言い訳として、利点の強調・・・ ∴早期退院を今後も強調する事となるだろう

Annals of Surgical Oncology 11:144S-146 (2004)などレビューの著者
・・・今回の手術でもリンパ節には相当の思い入れがあったはず・・・∴外野は黙ってた方が・・・


【前置胎盤】
国民の祝事に関してちょっと心配事が生じている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060718i311.htm

福島の事件(google検索(前置胎盤 and 福島))もあり、主治医団も気が気でないだろう。結果責任を全面的負われかねない行政側の態度が存在するのである。結果論で処罰を試みは、国家的な損失を与えかねないのである。

by internalmedicine | 2006-07-19 12:12 | その他  

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