SSRI/SNRIとトリプタン系薬剤の併用はセロトニン症候群の引き金となる

FDA Warns on Mixing Antidepressants with Migraine Drugs
FDA Public Health Advisory


片頭痛治療薬であるトリプタン系の安全情報で、特定の抗うつ薬、すなわち、SSRI、NSRIで
薬剤名リスト:

セロトニン症候群を生じる可能性を示唆


セロトニン症候群は異なるメカニズムにより中枢神経のセロトニン値を増加させる異なったメカニズムをもつ2種類以上の薬剤服用患者で生じることが多く報告されている。特に多いものはMAO阻害剤、SSRIs、テトラサイクリン、抗うつ薬である。
SSRIを利用するとドラマチックに増加するので、ER医師は以前よりこの症候群に多く遭遇する異なっている。
Serotonin Syndrome: Recognition and Management

【症状】
意識状態:混乱(51%)、興奮(34%)、軽躁(21%)、不安(15%)、昏睡(29%)
心血管系:洞性頻拍(36%)、高血圧(35%)、低血圧(15%)
消化管系:吐き気(23%)、下痢(8%)、腹痛(4%)、唾液増加(2%)
運動系:ミオクローヌス(58%)、過剰反射(52%)、筋拘縮(51%)、所在なさ・restrellness(48%)、振戦(43%)、失調・平衡異常(40%)、振戦(26%)、眼振(15%)、けいれん(12%)
他:発汗異常(45%)、瞳孔反応低下(20%)、多呼吸(26%)、異常高熱(45%)


軽度から中等度の症例は24-72時間で改善するが、ほとんどのケースは1週間
ICU入室、人工呼吸必要な患者も存在。このようなケースの死亡率は11%と推定

多くの脳機能はセロトニンなどの多くの異なる神経伝達物質の集中の結果生じる。この複雑なネットワークはセロトニンが脳の多くの機能や働きに影響を与えている。たとえばGABAとともにセロトニンはcotransmitterとして働く。GABAB受容体をantagonizeして、このサブタイプのupregulationとしての機能を果たす。
セロトニン症候群の治療のbenzodiazepineの役割は、GABA受容体の強力なアゴニストとしての考えられているからである。ドパミン作動性のニューロンはセロトニン受容体を有し、結果セロトニン調節性ドパミン放出を他の脳野で生じることとなる


中毒や、悪性症候群(NMS)のような他の疾患は、セロトニン症候群と類似。
鑑別として
1)NMSとしてbromocriptineで治療、観察にてセロトニン治療
2)筋弛緩薬に長期暴露されたり、ドパミンアゴニストの減量の時に生じ、筋肉の硬直を生じるもので、セロトニン症候群のミオクローヌスや反射亢進と異なることが鑑別点
としているものもある


Ref.)
Serotonin Syndrome: Recognition and Management(US Pharmacist)

by internalmedicine | 2006-07-21 16:55 | 医療一般  

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