長期持続β2刺激剤の使い方

小児を中心に、β2刺激剤の貼付剤を多く使われているようである。
やはり、コンプライアンスが良いことが一番の理由か?

だが、ツロブテロール貼付剤にも後発品がでており、副作用情報が利用者にちゃんとつたわっているか心配になる。
この貼付剤がLABAという分類に相当するのかどうか、よくわからないが、MRからもらったパンフレットにはLABAに属するという旨の呼吸器専門教授のコメントが書かれていた


LABAに関する急性増悪リスク増加に関する論文を元にしたJournal Watch()のコメントが掲載されている。
・Salpeter SR et al. Meta-analysis: Effect of long-acting ß-agonists on severe asthma exacerbations and asthma-related deaths. Ann Intern Med 2006 Jun 20; 144:904-12.

・Glassroth J. The role of long-acting ß-agonists in the management of asthma: Analysis, meta-analysis, and more analysis. Ann Intern Med 2006 Jun 20; 144:936-7.

19トライアル、3万人以上の小児・成人参加で、LABAがプラセボに比較して、入院を必要とする重症喘息急性増悪(オッズ比 2.6)、生命を脅かす急性悪化(1.8)、喘息関連死(3.5)
入院リスクに関しては、子供に関して限定的な解析において有意差が残る (OR, 3.9).



LABA処方方法を変更せざる得ないのだろうか?ICSをまず使うこと。もし症状が継続したらLABAを継続すること、もし症状改善無かったり、悪化したなら、中止すべきだろうと編者らは述べている

子供のリーズナブルなアプローチは、ICSの長期使用量を節約することとバーターされる物であろうか?・・・まだわからない。ただ、子供の喘息に関して、注意深い観察は必要。

by internalmedicine | 2006-09-07 10:19 | 呼吸器系  

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