GINA2006

JGL2006が発表されたわけだが、重症度分類とステップによる概念による管理方法は変わったものではなかった。ところが、GINA2006(pdf)になると少々話が違ってきているようである。

GINA(2006年11月13日発表(2002年以来のmajor改訂))のポイントは

3つのコントロールレベルに分類<*>
・Controlled
・Partly Controlled
・Uncontrolled

とのこと・・・

基礎疾患の重症度だけでなく、患者の治療の反応性に基づくマネージメント
重症度は不変のものでなく、数ヶ月、数年で変化するものである
以前の分類はIntermittent、Mild Persisitent、Moderate Persistent、Severe Persistentであったが、これは研究目的のみに推奨されることとなった。

GINA2002から継続するテーマは治療薬の分類であり、コントローラーとレリーバーに分けられ、吸入ステロイドは現行の利用可能なもっとも有効なコントローラーであり、他のコントローラーは、LT modifierや徐放性テオフィリンである。

キーポイントの羅列:
1.患者のコントロールレベルに依存する持続サイクルによって治療を補正しなればならない。
・喘息コントロールの評価
・コントロールを目的とした治療
・コントロールを維持するモニタリング
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2.もしコントロールできなくなったとき治療は段階化すべきで、コントロールに達したときにはback downを考慮すべき

3.気道評価の測定は喘息診断と喘息コントロール評価両者の鍵である

4.喘息の有効なマネージメントは、喘息患者(子供なら両親や世話をするもの)と医療専門家のパートナーシップの発展が必要

5.長期 ß2-アゴニストは、吸入ステロイド併用時のみ用いるべき。吸入ステロイドが伴ってなければ、長期経口ß2-アゴニスト単独はどの治療ステップでももはやoptionになり得ない

6.喘息を有する多くの患者は喘息コントロールに到達し維持可能だが、治療困難喘息(difficult-to-treat asthma)が一部に存在し、同様のコントロールレベルに到達できない場合がある
マネージ困難、糖質ステロイドの効果が比較的反応しないこ患者の存在する理由は不明である。治療コンプライアンスと心理学的、精神的疾患などが関連している。一方で、遺伝的要因が関連する場合もある。軽症から進展と言うより発症時から治療困難である患者が多い。これらの患者はair trappingや過膨張を生じ、病理は広く他の喘息と同様の所見であるが、好中球増加が存在し、小気道病変や構造的変化が生じている.


7.5歳以下の子供の診断・治療には特異的な考慮が必要とされる



従来どおりのステップは一応表記されている。
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<*>太田・足立といった喘息の大御所が
“Partly-Controlled”=「ウェルコントロール」
“Totally-Controlled”=「トータルコントロール」
と、日本語訳する可能性があることに注意するように・・・

<*>なぜ、コントロール状況による分類にしたのか?
以前のGINAでは、治療判断が喘息の重症度に基づいていたため、非常に難解であると批判されていました。患者の症状を「軽症」・「中等症」・「重症」に判別する基準の概念が難しく、特に一般医に撮っては複雑すぎるものでした。そのため、・・・治療アルゴリズムを変更し、重症度ではなく、コントロール状態に基づいたアルゴリズムに変更したのです(International Review of Asthma Vol.8 No.4 2006 p10)

by internalmedicine | 2006-11-21 16:24 | 呼吸器系  

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