よく寝る女性は太りにくい?

肥満女性に対して、7時間睡眠未満の女性では、このデータで、説得させて、睡眠時間の改善をうながすことができるかもしれないというJournal Watch誌

睡眠時間と肥満の関係というのは以前から言われていたと思うが、健康状態を維持するために睡眠時間が重要というのは、内在する理由の他に、うつ、世話する人の状態、逆流性食道炎などの睡眠障害が関連があり、睡眠障害及び周辺の理由により身体的、神経生物学的機能に異常をきたす可能性があるからである。




Association between Reduced Sleep and Weight Gain in Women
American Journal of Epidemiology Volume 164, Number 10 Pp. 947-954
生理学の研究から睡眠障害が体重増加への代謝的な影響を有することが示唆されている。
この著者らは、自己報告通常睡眠時間とその後の体重増加に関する相関をNurses' Health Studyで研究。
1986年に習慣的睡眠時間を報告した、68,183名の女性を16年間フォロー
年齢、BMIを補正解析後、
5時間以下の睡眠女性は、7時間以上睡眠女性に比べ1.14 kg (95%CI: 0.49, 1.79)増加
6時間睡眠女性は0.71 kg (95% CI: 0.41, 1.00)以上増加。

体重15Kg増加の相対リスクは
5時間以下睡眠:1.32 (95% CI: 1.19, 1.47)
5-6時間睡眠:1.12 (95% CI: 1.06, 1.19)

偶発的肥満(BMI>30 Kg/m2)の相対リスクは
5時間以下睡眠:1.15 (95% CI: 1.04, 1.26)
5-6時間睡眠:1.06 (95% CI: 1.01, 1.11)

重要な寄与因子補正後この相関は見られ、身体活動や食事内容に影響されなかった。


睡眠薬などで作られた睡眠というのが、健康状態にどのように影響するかが個人的には興味あるところである。

◆寿命低下の可能性を明言した報告:
Mortality hazard associated with prescription hypnotics. Biol Psychiatry. 1998 May 1;43(9):687-93.
続報や類似報告が少なく、確定的ではないと思うが・・・

by internalmedicine | 2007-01-06 09:06 | 動脈硬化/循環器  

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