レニン阻害降圧薬 アリスキレン FDA認可

血圧の変動がレニン阻害剤である程度解消できるということは予想できていたが・・・“for assessing the homogeneity of 24 h blood pressure reduction”すなわち、24時間血圧低下効果の均等性を評価するSmoothness Indexが改善したことを認可の理由付けにもってきたようである。





FDAは3月6日alikiren(Tektuma):降圧剤としての経口レニン阻害剤認可
(http://www.novartis.com/)
ACE阻害剤、ARBと異なり、renin-angiotensinカスケードの上流を阻害するものである。
ASHのミーティングで臨床トライアル( J Hypertens. 2006 Feb;24(2):243-56.)が報告され、平滑筋緊張による血圧ピーク・トラフを取り去る。この変動が臓器障害のリスクを増加するものと考えられていた。

しかしながら、これはアフリカ系アメリカ人の血圧減少は少ないという報告であった。
副作用は軽度で短期的、下痢が最も多い副作用。
稀だが、顔面・口唇・舌へのアレルギー反応と呼吸苦があった。
妊娠中不可


持続血圧測定におけるsmoothness indexがこの薬剤の根拠となっているようである。
治療8週後の持続拡張期・収縮期血圧の減少は150mg/日、300mg/日でも、平均6.55mmHg・5.96mmHgである。ABPM平均値減少の程度は、150mg/日で9.63mmHg、300mg/日で8.77mmHgである。
"smoothness index" は、150mg、300mg、600mgで、それぞれ0.64、 0.60 、0.67
プラセボは-0.17

トライアル時の対象者はCaucasianで61.3%、男性で61.6%、平均53.2歳、軽症・中等症高血圧


ARB以来の久々の新型薬剤であり、臨床的アウトカムに関して興味がつきない

by internalmedicine | 2007-03-07 17:35 | 動脈硬化/循環器  

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