Bronchial thermoplasty

thermoplastyというのは、気管支鏡で気管支内腔にカテーテルチップを気管支壁に接触するまでふくらまし、ラジオ波をカテーテルに送り、平滑筋を華氏約149度(摂氏65度)に熱する。この温度は薄い気道筋肉壁には充分であり、瘢痕やダメージを与えない方法である。


気管支鏡の技術さえあれば、比較的簡単なため、以前から注目していた
Bronchial Thermoplasty:喘息(2006/05/02) と 喘息に対するラジオ波治療(2006/01/26)で紹介した、ラジオ波による経気管支的焼灼法






今回は、AIR Trial Study Group の発表論文である。



Asthma Control during the Year after Bronchial Thermoplasty
NEJM Volume 356:1327-1337 March 29, 2007 Number 13
【背景】Bronchial thermoplastyは気管支平滑筋の減少、気管支れん縮の緩和を目的とした気管支鏡による手技であり、この中等症・重症持続型喘息コントロールについてのbronchial thermoplasytの影響をしらべたもの

【方法】112名の吸入ステロイドと長期持続型β2刺激剤(LABA)治療を受けている患者を対照として、LABAを減量して喘息コントロールの障害を有した者をthermoplasytと対照にランダム割り付け
プライマリアウトカムは3,6,12ヶ月時点での、計画されたLABA中止2週間における、軽症増悪回数である。
気流、気道過敏性、喘息症状、症状なし日数、rescue薬物使用、喘息QOLスコアである Asthma Quality of Life Questionnaire (AQLQ) とAsthma Control Questionnaire (ACQ) を評価

【結果】
平均軽症悪化発生率はBronchial thermoplasty 群で減少し、対照では不変 (change in frequency per subject per week, –0.16±0.37 vs. 0.04±0.29; P=0.005).

12ヶ月間時点で、Bronchial thermoplasty 群で対照に比べ有意に改善
・朝のピーク呼気フロー値(39.3±48.7 vs. 8.5±44.2 l/分)
・AQLQ スコア(1.3±1.0 vs. 0.6±1.1)
・ACQ スコア(減少 1.2±1.0 vs. 0.5±1.0)
・症状無し日数比率(40.6±39.7 vs. 17.0±37.9)
・症状スコア(減少 1.9±2.1 vs. 0.7±2.5)、ただし、少数のrescue薬使用は必要

気道過敏性、FEV1は両群変わらず

副作用イベントはBronchial thermoplasty 群で当然ながら直後多いが、6週間から12ヶ月後は変わらない

【結果】Bronchial Thermoplastyは中等症・重症喘息患者の喘息コントロール改善をもたらす



動画:Cox G et al. Asthma control during the year after bronchial thermoplasty. N Engl J Med 2007;356(13):1327-37.
(NEJM subscriber)

by internalmedicine | 2007-03-29 09:42 | 呼吸器系  

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