低リン血症

【リンの恒常性と調節機構】

骨組織に約500gのリンを保持

腸管リン吸収における調節性Na/リン共輸送担体としてNaPi2b(ナトリウム依存性リン輸送体:NaPi)
腎臓でのリン再吸収を担う調節性Na/リン共輸送担体としてNaPi2aとNaPi2c
腎臓の糸球体での尿細管再吸収の80%程度で、主にNaPi2aが担う


NaPiの活性化に関してもっとも検討されているのは副甲状腺ホルモン(PTH)で、近位尿細管冊子膜縁上のナトリウム・リン供輸送体発現低下によりリン再吸収抑制→低リン血症



FGF23:酸性FGF(FGF1)や塩基性FGF(FGF2)をプロトタイプとしたFGFファミリー
βtrefoilと呼ばれる3軸の蛋白構造を特徴とするFGF相同領域を有する分子


FGF23はおもに骨組織の骨芽細胞系の細胞により産生される.リン過剰になるとその産生は亢進する.腎不全による高リン血症において,著しく血中濃度が上昇する.また,1,25(OH)2DもFGF23産生を刺激する.FGF23は腎臓に作用し,近位尿細管でのNaPi2aおよびNaPi2cによるリンの再吸収を減弱させる.また,1αOHaseの発現を抑制するとともに24OHaseの発現を亢進させ,1,25(OH)2Dを減少させる.このような変化を介して,腸管でのNaPi2bによるリンの吸収も抑制される.このような変化は,腸管でのNaPi2bによるリンの吸収も抑制する.リンおよびビタミンD代謝の恒常性維持に重要なフィードバック調節機構に,FGF23は深く関与している



FGF23プロセッシング異常による疾患:ADHR(autosomal dominant hypophosphatemic rickets/osteomalacia : 常染色体優性低リン血症性くる病/骨軟化症)の病因とされる



ビタミンD代謝異常
I型(25-水酸化ビタミンD-1α-水酸化酵素遺伝子異常
II型(ビタミンD受容体遺伝子異常)

尿細管機能障害
Fanconi症候群の一部
Dent病(CLCN5遺伝子異常)
腎尿細管性アシドーシス
高Ca尿症を伴う遺伝性低リン血症性くる病・骨軟化症(HHRH)

FGF23関連

ADHR:FGF23遺伝子異常:常染色体優性低リン血症性くる病・骨軟化症
ARHR:DMP1遺伝子異常:常染色体劣性低リン血症性くる病・骨軟化症
XLH:PHEX遺伝子異常:X染色体優性低リン血症性くる病・骨軟化症
MAS:線維性骨異形成症/McCune Albright症候群(MAS):GNAS1遺伝子異常

その他
低フォスファターゼ血症(アリカリフォスファターゼ遺伝子異常)など

後天性
ビタミンD欠乏、低栄養、ビタミンD欠乏、日照時間低下など
FGF23関連:腫瘍性くる病・骨軟化症(tumor-induced rickets/osteomalacisa: TIO)
薬剤性:抗痙攣薬など
その他:慢性腎不全など





腫瘍状石灰化症(tumoral calcinosis)は大関節周囲の異所性石灰化を特徴とし、透析施行中に多い。



腫瘍性くる病/骨軟化症(tumor-induced rickets/osteomalacia : TIO)は腫瘍随伴症状である。治療開始されていなければTIO患者は著明なリン尿症と低リン血症(1mg/dl程度が多く、通常は2mg/dl程度)をみとめる。
TRP(tubular reabsorption of phospahte)リンクリアランスをクレアチニンクリアランスで除した%-100
TmP/GFR(腎近位尿細管リン再吸収閾値:tubular maximal transport of phospahte)

TRP、TmP/GFRいずれも低下、1,25(OH)2D濃度増加せず(代償せず)、Alp(骨性)増加、血中Ca軽度低下、PTH正常範囲、、血中FGF23が基準値以上

腫瘍切除ならそれで解決するが、中性リン製剤と活性型ビタミンD3製剤(アルファカルシドール)、リン製剤だけのとき二次性・三次性副甲状腺機能亢進症の発症のリスクあり



ビタミンD欠乏症
世界的な調査で骨粗鬆症患者あたり4.1%が血清25(OH)Dの不足
日光暴露減少(全身衣服習慣、母乳のみの保育、広範囲小腸切除後)
PTH増加すると骨代謝回転更新、骨密度低下、骨折危険率増加



25(OH)D濃度保険適用にあらず・・・・・・・・>1α,25-(OH)2ビタミンD でごまかすしかない日本の医療



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難病情報センター:http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/096_i.htm

Eisai:http://www2.eisai.co.jp/motor/gazou/0604v5n2/01.html

東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科403研究室:https://square.umin.ac.jp/endo403/j-1.html





新リン吸着剤「レナジェル」「フォスブロック」は、魔法のリン低下薬なんでしょうか。また、まだ日本では認可されていない「炭酸ランタン」とは、どのようなリン吸着剤ですか
http://www.nininkai.com/faq/topics_board.cgi?mode=cat&id=39平成15年6月26日より、「レナジェル錠250mg」は「中外製薬(株)」から、「フォスブロック錠250mg」は「キリンビール(株)」からそれぞれ製造・販売

バイエル薬品、高リン血症治療薬
「フォスレノール(R)チュアブル錠」を国内承認申請 2006年12月20日

末期腎不全の70%に有効  フォスレノールのリン酸塩抑制

by internalmedicine | 2007-04-19 14:14 | 内科全般  

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