喘息女性の妊娠・小児への健康悪影響調査:分娩に関わる出血、貧血、うつ、帝王切開、・・・帝王切開

喘息女性では出産や小児合併症リスク増加するという問題が提起されているが、まだ一般的な解明はまだ。喘息女性の妊娠に伴う負のアウトカム・出産合併症に関して、死産、治療的流産を含めリスク増加のエビデンス認められなかったが、流産リスク増加軽度存在する可能性が認められたという報告


Comprehensive Analysis of Adverse Obstetric and Pediatric Complications in Women with Asthma
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 175. pp. 991-997, (2007)

【方法】 281019名の妊娠女性のデータベース(the Health Improvement Network database:1988-2004)
ロジスティック回帰分析
【測定・主な結果】244434名の喘息なしの妊娠女性と37585名の喘息有りの妊娠女性を比較
死産、治療的流産は同様
しかし、流産が若干高い(オッズ比 [OR], 1.10; 95% CI] 1.06–1.13)

治療的合併症(胎盤早期剥離、 胎盤不全、前置胎盤、 子癇前症、高血圧、妊娠糖尿病、妊娠中甲状腺疾患、分娩補助)は喘息無し群に比較して喘息妊娠女性が多いとはいえなかった。

ただ、 分娩前 (OR, 1.20; 95% CI, 1.08–1.34)や 分娩後 (OR, 1.38; 95% CI, 1.21–1.57) 出血、 貧血 (OR, 1.06; 95% CI, 1.01–1.12)、うつ (OR, 1.52; 95% CI, 1.36–1.69)、帝王切開 (OR, 1.11; 95% CI, 1.07–1.16)は多い。
流産、うつ、帝王切開のリスクは、より重症喘息、喘息急性増悪女性で軽度増加する。
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by internalmedicine | 2007-05-19 08:38 | 呼吸器系  

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