統計:サブグループ解析ガイドライン

プライマリアウトカムで差がなかったので、サブ解析で騒ぎたて、薬剤は有効だと主張する製薬会社に辟易し続けている・・・サブグループ解析のガイドラインが提示されたので、今後これを材料にへんなことを宣伝し続ける会社や医者を叩くことにしよう(笑)

馬鹿さ加減がめだったサブグループ解析はJ-LIT研究だったと私は思う(参考;http://intmed.exblog.jp/3007863/
また、日本の経団連幹部の製薬会社のメインアウトカムで有意な差がないのに、サブグループ解析で結論づけしているアホな報告(http://intmed.exblog.jp/4693524/ 、CASE-J )がめだつ。

サブグループ解析というのは所詮限定的・・・ガイドラインなるものがNEJM(n engl j med 357;21)に掲載されていた。


冒頭の表記は、
臨床トライアルの臨床研究は治療的ベネフィットを明らかにするものである。コレラの研究に関わる努力・コストのため、研究者たちはサブグループ解析を用いて、可能な限り多くの情報を得ようとする。治療効果のheterogeneity評価するような分析により、患者の治療に対して有益な情報を、そして将来の研究に役立つ可能性がある。

しかし、サブグループ解析は結果的には意味のない課題を作ることとなったり、過剰表現やミスリードをもたらす可能性もある。



Guidelines for Reporting Subgroup Analysis.

In the Abstract:
以下の場合のみアブストラクトにサブグループの結果を記載すること
サブグループ解析がプライマリ研究アウトカムに基づく場合
それが事前分類されている場合
事前分類されたサブグループ解析が行われたと総合的な観点から解釈された場


In the Methods section:
事前分類サブグループ解析は実際に行われた数と、解析報告された数ともに提示すべき

興味ある部分の事前分類サブグループ解析、たとえばSacksらの論文のようなものと、様々な患者特性を有する場合の治療効果の一致性を評価するような多数のサブグループ分析、たとえばJacksonらの報告のようなものを区別すべき.
評価されたエンドポイントや行われた統計的方法は治療の違いのheterogeneityを評価されるべきもの

post hoc subgroup解析の数は実際に行われた数と、解析報告された数ともに示すべき

どの報告解析でも、評価されたエンドポイントと治療の差のheterogeneity評価したときの統計的方法を提示すべき

詳細な記載が追補においても要求される


複合的なサブグループ解析によるタイプ1エラー(偽陽性)の可能性とこの効果に対して努力した方法について提示すること。もし、多様性に対してフォーマルな補正方法が行われたなら、それを記載すること。もしなされてないなら、problem informallyの程度を提示すること(Jacksonらが行ったような方法など)


In the Results section:
可能なら、相互作用に関して治療効果のheterogeneityについての基礎分析を行い、効果推定とともに(信頼区間を含め)、各々のベースラインの関連因子解析内で、提示する

forest plot()が、この情報提示に対しては、有効な方法である。


In the Discussion section:
サブグループの違いの過剰評価を避けるべき

その信頼性、限界の認識を増すため注意を払い、研究において支持するデータ・そう反するデータをどの場合でも提示すること


本邦における、サブグループ解析で鬼の首を取ったように騒ぐアホ医者と会社はどうにかならんもんだろうか?

by internalmedicine | 2007-11-22 10:01 | 医学  

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