男7-13歳、女10-13歳のときの肥満具合がその後の人生を変える
2007年 12月 06日
たとえば、男の子は13歳児11.2Kg体重オーバーだと33%冠動脈リスクが増加する。
BMIZ スコア上がるごとに、男の子では10歳時点による致死的イベント補正ハザード比は1.10(95%CI 1.06-1.15)、非致死的イベント補正ハザード比は1.05(95%CI 1.03-1.08)で、13時点によるものではそれぞれ1.24、1.17であった。
BMIZ スコア上がるごとに、女の子では10歳時点による致死的イベント補正ハザード比 1.08(95%CI 1.01-1.17)で、非致死的なイベント補正ハザード比 1.06(95%CI 1.02-1.10)
13歳時点によるものはそれぞれ1.23、1.11であった。
2020年の冠動脈超過イベント数は2020年10%(550名)、2035年14%(3300名)
冠動脈超過頻度は2035年で15%増加(実数4万件)
2020年の59名の冠動脈疾患による超過死亡から2035年3600名の超過死亡と増加する
以前の研究では子供時代の肥満は心臓心臓疾患のリスク要因であることが見いだされていたが、心臓疾患アウトカムを見いだした研究はあまりにその規模が小さすぎてイベントのつながりを解明できなかった。この知見は子供の肥満の広がりに関して重要な含蓄を有するものと思われる。この傾向が続くと、心臓疾患頻度は今後25年で5%から16%に増加するとUniversity of CaliforniaのKirsten Bibbins-Domingoは警告している。.
Childhood Body-Mass Index and the Risk of Coronary Heart Disease in Adulthood
N. Engl. J. Med. Vol. 357:2329-2337 Dec. 6, 2007 No. 23
5,063,622 人年フォローアップ、男性10,235名、女性4,318名
成人になったときの全てのCHDイベント、非致死的イベント、致死的イベントのリスクは男性では7-13歳時点、女性では10-13歳時点のBMIと相関
この相関はどの年齢でも線形であり、リスクはBMI分布横断的に増加する。
さらに、子供の年齢が増加するとともにリスクは増加(・・・当たり前のような・・・)
生下時補正はさらにこの関連を増強する。
世界的に、子供は体重増加傾向となっている。
USでは、6-11歳時点で19%の過体重分類(CDC成長チャートでBMI95パーセンタイルってことになってるのだが・・・矛盾がないだろうか?・・・笑)(JAMA. 2006;295:1549-1555. )
子供時代は、肥満児童・生徒は体型による整形的問題、社会的非難や内分泌異常のリスクにさらされることとなる。子供の肥満に関する疫学的な関心が高まり、肥満の同時性の影響だけでなく、成人期への影響が問題となっている。
特別寄稿( N. Engl. J Med. Vol 357:2371-2379 Dec. 6. 2007 No. 23 )
米国では35歳の肥満頻度は2020年に男性30→37%、女性34→44%に増加する
結果、CHD頻度、関連イベント・死亡数が増加することとなる。
2035年までにCHD頻度は5→16%と増加することが推定される。
日本でも肥満比率は増加しているようである
(糖尿病ネットワークから)
by internalmedicine | 2007-12-06 10:26 | 動脈硬化/循環器