遺伝が非喫煙者1秒率に影響を与えるが、喫煙により修飾される
2007年 12月 14日
The Interaction of Genes and Smoking on Forced Expiratory Volume
Chest, doi:10.1378/chest.07-1438
双生児・家系研究で、FEV1による呼吸機能の測定の遺伝子的影響が報告されていたが、遺伝と喫煙の影響を調べたもの
475のMZ(一卵性)、1054のDZ(二卵性)で、平均年齢47歳(18-84歳)
mFEV1/eFEV1 比率は非喫煙者より喫煙者で低い (p < 0.0001)
mFEV1/eFEV1比のMZ/DZの相違は非喫煙者0.32、現行喫煙者 0.12であり、現行喫煙により肺機能を遺伝的な影響があるということが示された。
構造化計算モデルで、mFEV1/eFEV1比遺伝性推定は非喫煙者で66%(95%CI 59 ~ 72%)、現行喫煙で32%(95%CI 12~53%)
しかし、非喫煙者と過去喫煙者のmFEV1/eFEV1比についての遺伝性の明瞭な相違は無かった
COPDと遺伝に関してSilvermanらの仕事がある。FEV1/FVC比などの表現型を加えた検討になってきている。State of the art(The Proceedings of the American Thoracic Society 3:473-475 (2006))が一応昨年発表されている。
他、 ”Boston Early-Onset Chronic Obstructive Pulmonary Disease Study”(AJRCCM Vol 170. pp. 1294-1301, (2004))で
FVC(FEF25-75%とFEV25-75%/FVC異常の家族集積性が見られ、第2染色体にてFEV25-75%/FVCとのリンクが見られた。
喫煙者のみの解析では、そのリンクは気管支拡張剤始業後のFEV25-75%と第2染色体、FEF25-75%/FVCと第2、12染色体のリンクが見られた。
by internalmedicine | 2007-12-14 14:20 | 呼吸器系