また古館か! MDCT絶賛番組があったらしい

ニュースバラエティー番組で、みな大きな病院へ行けという話とMDCT(Multi-row Detector CT)の宣伝があったとのこと(1.15)


確かに64列MDCTは優秀なのかも知れない(冠動脈疾患:64列MDCTの能力:CORE-64研究(お勉強日記:2007-11-06 08:47 ))。だが、以前の世代のCT報告では冠動脈評価のための16row-MDCTは特異度が低く、検査のルーチン使用は容認できない(お勉強日記:2006-07-26 10:08)というものであった。

そして、CT使用頻度増大と放射線被曝の影響(お勉強日記:2007-11-29 15:08 )という重大な問題もある。


ただでさえ、日本の安定狭心症の管理は国際的にみても異常な状態にある(安定狭心症の管理アンケート結果からみた日本の特殊性(お勉強日記 2007-11-29 09:07)。

ものごとを表面的にしかとらえることのできないテレビ朝日のニュースキャスターのいる番組である。舞鶴の公的病院からの医者の撤退のときのふざけた発言を覚えている方も多いだろう
底の浅い番組だから、視聴する気も起きないのだが・・・

フォローアップカテーテルなどとふざけた医療を行ってる施設、これはもちろんごく一部駄と思うのだが、おかしなカテーテル医療施設がある。そういった施設は、同時に、MDCTを過剰診断し、カテーテル検査をもちこみ、不要な治療までも行われている可能性がある。

日本の安定期狭心症に対する治療法を、グローバルな観点から、考え直す時期なのだ

by internalmedicine | 2008-01-17 09:18 | 動脈硬化/循環器  

<< トリインフルエンザ NEJM ... 市中獲得MRSA USA300... >>