びまん性肺動静脈奇形:HHTとの関係、病型の知見

びまん性肺動静脈奇形(diffuse pulmonary arteriovenous malformation)に関して、ほとんどがHHT(遺伝性出血性毛細血管拡張hereditary hemorrhagic telangiectasia)と関連し、両側性が致死的病態ではないか・・・という

hereditary hemorrhagic telangiectasia:Osler-Weber-Rendu syndrome
常染色体優性遺伝


また、肺動静脈奇形(PAVM)やHHTが呼吸苦の原因として少ないながら指摘されていた(http://www.ispub.com/ostia/index.php?xmlFilePath=journals/ijpm/vol5n2/pavm.xml)ため、呼吸器系疾患として稀ながら重要な疾患である。

PAVMとHHTとの関係の整理が必要な時期・・・HHTに関わる遺伝子の発見もあり、注目が集まってきているようである。

endoglin (ENG) や activin receptor-like kinase 1 (ALK1, ACVRL1) gene、(TGF)-ß pathwayにあるSMAD4変異など
Journal of Medical Genetics 2006;43:793-797



New Definition and Natural History of Patients With Diffuse Pulmonary Arteriovenous Malformations
(Chest. 2008; 133:653-661)
HHTが29/36(81%)で、片側性 (10 /36, 28%) より両側性(26 /36 , 72%)が多い[p = 0.02]。
女性は両側びまん性PAVMと関連 (19 of 26 patients, 73%) [p = 0.01]。
巣性PAVMは両群で存在するが、両側で主に多い(16 / 26, 62%) [p = 0.02]
初期の酸素飽和度(パルスオキシメトリー、立位)は片側、両側で、 87 ± 7% 、79 ± 8% (mean ± SD), respectively (p = 0.02)
片側、両側病変の患者の直近の値は95 ± 3% 、 85 ± 7% (p < 0.0001)
9名が死亡し、全員両側病変
気管支動脈由来の喀血による死亡(n=2)、十二指腸潰瘍による死亡(1)、突然の肝壊死(n=3)、脳出血(n=1)、脳膿瘍(n=1)、肺移植中の術中死(n=1)





Diffuse Pulmonary Arteriovenous Malformations
(Chest. 2000;117:31-38.)

AVMsは重症の神経学的合併症(卒中、脳膿瘍)、肺出血、低酸素血症の原因となる。AVMsのは卒中約30%、脳膿瘍10%、肺・胸膜出血10%を経験する。
TOE(経カテーテル塞栓治療)はこれらの病態や生命状態を予防する可能性がある。3mm以上のfeeding arteryを有する肺AVMsに推奨されている。
運動耐容能の低下、チアノーゼ、予後不良を示す。
HHTによる二次性が9/30例という報告。致命的事例が5/30例など報告がある。


by internalmedicine | 2008-03-10 09:06 | 呼吸器系  

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