動物の攻撃性はreward systemの強化により形成され、ドパミンが関与している

攻撃性に関する局在性と関連ペプチドの関係

Nucleus accumbens (側坐核)ドパミンと内側視索前核(medial prefrontal cortex)セロトニンが攻撃性と関連あり(JNS)、fruitless geneのようなセロトニンと関連する遺伝子や、mesocortical serotonin circuitが攻撃性の高い動物では影響を与え、autoreceptorとGABAergic、glutamatergic入力によりフィードバックを受けているという知見(JNS 2007 Oct)などがあるようだ。


スポーツも乱暴者の攻撃性と一緒くたにしているので、ネット上批判されている報告
Vanderbilt University の新しい研究にてreward系が、性欲・食欲・薬物へのaggrressionに脳のプロセスを示した研究で、闘争傾向やボクシングやフットボールのような乱暴なスポーツを好むことを説明した研究。(Vanderbilt Peabody Collge

”攻撃性”は、全ての脊椎動物で起こり、配偶者、テリトリー、食物のような重要なものを獲得するために働く。
Craig Kennedy(professor of special education and pediatrics)は「脳の報償系で、攻撃イベントの反応として設計されたものであり、それはドパミンが関与する」と述べている。食欲、性欲、ドラッグ乱用の報償としてドパミンが作られ、この攻撃性の補強がなされるのであるとしている。

一対のマウス(雄・雌)を一つのゲージ("home" )に入れ、別のゲージに乱入者として5匹のマウスを入れておく。雌マウスを一時的に引き離し、この乱入マウスを当初の雌雄マウスのゲージに入れることは"home" ゲージにいた雄マウスの攻撃的反応の引き金となる。尾をならし走りまわり、横から攻撃し、ボクシングやかみ始める。"home" マウスは鼻でターゲットを突っつき、帰らそうとする。rewardとして、侵略者に攻撃的な出会いを意味する。


同じ”home"マウスはドパミン受容体抑制剤で治療すると、乱入者への扇動頻度減少する。
無治療群では扇動行動総数は変化しない。これは薬剤による不活発性によるものではないことを示す。以前の研究ではこれが混乱していた。"
攻撃性を生じ、既知の強化因子ドーパミンが重要な役割を果たすことを示した最初の研究。



Psychopharmacology1月14日号
Reduced thalamic grey matter volume in opioid dependence is influenced by degree of alcohol use: a voxel-based morphometry study
Journal of Psychopharmacology, Vol. 22, No. 1, 7-10 (2008)
オピオイド依存の灰白質容積減少はアルコール飲用量の程度に影響される

by internalmedicine | 2008-03-12 14:38 | 精神・認知  

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