眼は脳の窓:プローブ点眼で脳組織損傷・修復過程を画像的診断

眼は心の窓というのは、詩人たちは数世紀前も前から知っていた事柄である。科学者たちは、”眼が脳の窓”ということを改めて確認した・・・というきざったらしい文章で紹介(http://www.eurekalert.org/pub_releases/2008-03/foas-hrp032808.php)

2008年FASEBジャーナル(http://www.fasebj.org)に掲載の論文



MRIを用いて、遺伝子probeの点眼で、脳の組織修復のモニターと検出が可能ということを初めて示した。現在の方法はリスキーで、侵襲的で、頭蓋骨を通して組織サンプルを抽出し、研究室で検討するゆっくりとしたものであった。

比較的ありふれたMRI probeである、超小型超常磁性酸化鉄粒子be (superparamagnetic iron oxide nanoparticles) を、脳組織(gliaやastrocyte)修復に関わる蛋白に結合する短鎖DNAシークエンスに結合したもので、マウスに点眼して、脳脊髄関門の”もれ”があるところで、脳組織修復を画像化することができる。

外傷後脳損傷を含む顕微鏡的な異常や疾患の同定に役立つ可能性がある。
他に、アルツハイマー病などの脳の血管壁の菲薄化診断に役立つかも知れない。

by internalmedicine | 2008-03-31 14:37 | 精神・認知  

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