“Quality of Dying and Death” と 財務省官僚たち

少なくとも、米国では、”Quality of Dying and Death”などを科学的に検討し、真剣に死にざまを検討している。

非常に思い出しても腹の立つ官僚の発言がある。
 ↓
終末期医療、保険から外すべき・・・と 財務省のおえらいさん(向井治紀 財務省主計局)が発言していた
http://intmed.exblog.jp/2164235/


全人的ケアを懸命に行っている医療の現場を馬鹿にして、なにより、終末期ケアをより悲惨なものにしようという、財務役人の思い上がり・・・

現在の日本の悲惨な方向に向かっている原因のひとつ・・・思い上がった視野の狭いエリート官僚たち・・・それを制御することなく、むしろ利用されている政治家たち

世界中どこに、このような終末期ケア、すなわち、国民の人権を軽視した官僚を放置する国があろうか?

“人の誕生”は国の財政のため重視するが、“人の死”は厄介者扱いの“うつくしい国、日本”・・・馬鹿官僚どもが国を汚染していく・・・





The Quality of Dying and Death
Arch Intern Med. 2008;168(9):912-918.
“良い”死に方("good" death)を前向きに理解することは、患者・家族にとって良好なEOLケアを供給することにつながる。この分野の経験的な医療文献レビュー後、Halesらは、“死”の質・死の構成概念はともに多次元的で、主観的なものである。身体的経験、心理的経験、社会的経験、霊的経験もしくは実在的経験、医療の性質、死亡・死の準備、死の周辺)の7つのドメインをカバーし、無数の要因がその判断に影響を与える、文化、疾患の種類や病期、死の経験における社会的・職業的役割など

著者らは、“quality of dying and death"は、単なるEOLのQOLやEOL時のQOLの組み合わせではなく、それより広範な広がりとして検討している。


2008年1月15日号Ann Int MedにEvidence-Based Interventionが記載されている。
Recommendation 1:EOLの重症状態患者では、臨床医は定期的に、疼痛、呼吸苦、うつの評価をせねばならない

Recommendation 2: EOLの重症患者では、臨床医は疼痛管理の有効と判明している治療を用いるべきである。がん患者は、NSAIDs、オピオイド、ビスフォスフォネートを含む治療

Recommendation 3: EOLの重症患者では、臨床医は呼吸苦に有効な治療と判明している治療を用いるべきである。呼吸苦が改善しない患者にオピオイドを含む治療、短期的低酸素における酸素投与
変数が定義されていません: EOLの重症患者では、臨床医は呼吸苦に有効な治療と判明している治療を用いるべきである。呼吸苦が改善しない患者にオピオイドを含む治療、短期的低酸素における酸素投与

Recommendation 4: EOLの重症患者では、臨床医はうつマネージメントに有効な治療法を用いるべきである。がん患者では、三環抗うつ薬、SSRI、心理社会的介入(Grade: strong recommendation, moderate quality of evidence.)

Recommendation 5: プランニングを開発するよう保証すべき。重症症状患者すべてに発展的方向への遂行


繰り返すが、このような終末期ケアは、財務省の向井さんによれば、全部自費でしなさいと・・・


日本人は“死”を忌み嫌うだけで、真正面から直視しようとせず、ついには“死にゆく人”まで厄介払い・・・“この国に生まれてほんとに悪かったぁ・・・・”と言わざる得なくなるのだろうか?

馬鹿官僚たちをのさばらして・・・

by internalmedicine | 2008-05-13 16:17 | くそ役人  

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