ICUAP:ICU-acquired paresisは独立した在院予後因子


ICU-acquired paresis (ICUAP):ICU獲得性麻痺って訳でよいのだろうか?

ICUAPは、重症生存者に多く認められ、長期人工呼吸や入院滞在期間の延長を含む合併症の増加と関連する。ICUAPが死亡率と関連するか、より重症では仰臥位時間が多いなど補正が充分でなかった検討が多い。

前向き研究にて、独立して死亡率に関わるかどうか検討。セカンダリーとして、握力dynamometry(動力測定法)が全身の筋力の簡単な指標となるか、死亡率と独立して関連するかの検討。


Acquired Weakness, Handgrip Strength, and Mortality in Critically Ill Patients
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 178. pp. 261-268, (2008)
【方法】前向き他施設コホート研究を5つの学術系医療センターで行い
少なくとも5日器械式人工呼吸を必要とし、以前に、覚醒前までに、神経筋疾患のエビデンスのない成人で、筋力測定を行った。

【結果】全般的筋力と握力動力測定

プライマリアウトカムは入院死亡率で、セカンダリアウトカムは入院・ICUfree-days、ICU再入院、呼吸不全再発

ICUAP(平均MRCスコア <4)の患者でより入院期間が長く、人工呼吸が長くなる


握力はICUAP患者で低下し、ICUAP診断のパフォーマンスとして良好

重症度補正後、ICUAPは独立して、入院死亡率と相関(オッズ比 [OR], 7.8; 95% 信頼区間[CI], 2.4–25.3; P = 0.001)
別々に、握力は独立して入院死亡率と相関する (OR, 4.5; 95% CI, 1.5–13.6; P = 0.007)

【結論】
ICUAPは独立して入院死亡率と創刊誌、握力は独立して入院アウトカムと相関し、ICUAPの簡単な指標として役立つ



NCT00106665

by internalmedicine | 2008-07-24 12:29 | 呼吸器系  

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