鉄道運転手の睡眠呼吸障害とQOL ・・・皆さん5年前の事故覚えているだろうか?

電車運転手の睡眠時無呼吸症候群・・・もうほとんどのひとは忘れ去った大騒動。

Sleep-Disordered Breathing and Quality of Life of Railway Drivers in Greece
Evangelia Nena, Venetia Tsara, Paschalis Steiropoulos, Theodoros Constantinidis, Zoe Katsarou, Pandora Christaki, and Demosthenes Bouros
Chest Jul 2008: 79–86. Prepublished online March 17, 2008; DOI 10.1378/chest.07-284
【背景】Sleep-disordered breathing (SDB) や特に閉塞型無呼吸 (OSA) は、昼間の眠気や自動車事故リスク増加と関連する。 以前の研究から職業ドライバーのOSA患者頻度の評価があるが、鉄道ドライバーの評価は未だ無かった。
研究目的はSDB頻度を評価し、昼間の眠気、QOL、症状を評価したもの

【測定】3つの異なるアンケートで無記名回答を226名の列車ドライバーより行い
人口動態的一般的なものと睡眠習慣アンケート
ESSのギリシャ版
Medical Outcomes Study 36-item short form (SF-36)

226名のドライバーのうち、50名で睡眠研究、理学所見、呼吸機能評価した

【結果】 全て男性で、平均年齢 (± SD) 46.9 ± 3.9 歳で、体重過多(mean body mass index [BMI], 28.7 ± 3.7 kg/m2)で喫煙 (59.7%)

いびきは69.9%で報告され、11.5%に無呼吸
ESSスコアは平均 5.4 ± 3.2
SF-36 scoreはギリシャ人一般と同等
平均AHIは 11 ± 14 events per hour,
平均pulse oximetric saturationは93.2 ± 2.5%

AHI重症度に従い、3群に分ける
1群(AHI<5) n=19
2群(AHI 5.1-15) n=20
3群(AHI>15) n=11
3群でBMI、くび、ウェスト、ヒップ周囲に違いがあり

ESS、SF-36スコアに相違はなかった

【結論】ギリシャの鉄道運転手の大部分は体重過多で、喫煙状態。アンケートの多くの答えが鼾であり、昼間の不具合は報告してないが、OSAの高頻度の可能性がある




H15年のJR西日本の居眠り事件?を覚えているだろうか?
睡眠時無呼吸症候群を世に知らしめた事件である。喉元過ぎれば熱さを忘れるようで、一般の周知が乏しく、おそらく事業者への徹底も手ぬるい・・・大事故を起こさねば良いが・・・

昨年、SAS(←この呼称どうにかしてほしいが・・・馬鹿丸出し)対策マニュアルがこっそりと改訂されている。

 SAS対応マニュアル  「「睡眠時無呼吸症候群」に注意しましょう!」
国土交通省


そのうち大事故を起こすだろう・・・


これは・・・新聞社の馬鹿ぶりをさらした事件でもあった。世の中の事件・事故が気のゆるみのせいだとおもっている記者のあほさ加減をよくあらわしているので永久保存にしている。

H15.2.28付けの朝日新聞
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2ちゃんねらーの方がまともなコメントを書いている
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by internalmedicine | 2008-08-02 08:19 | 呼吸器系  

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