システミックレビュー:ツ反 vs IGRAs(クォンティフェロンTB-2Gなど)


インターフェロンγ測定(interferon-{gamma}–release assays (IGRAs))はツベルクリン(TST:tuberculin skin test)の代用として用いられる。IGRAsが特異性が優れ、それはBCGワクチン後は、特にであることが判明しているが、その比較メタアナリシス。

IGRAもツベルクリン反応も、差はないが、T-SPOT.TBがよりQuantiFERON試験やツベルクリンより感度に優れている。

だが、BCG摂取がほとんどであるはずの日本では、やはりIGRAsの有益性があるだろう。

Systematic Review: T-Cell–based Assays for the Diagnosis of Latent Tuberculosis Infection: An Update
Ann Int Med Vol. 149(3):177-184 5 Aug 2008
事前特異化サブグループでのpool dataでの過大発散(Overdispersion)補正のfixed-effect metaーanalysis

pooled sensitivity
QuantiFERON-TB Gold:78% (95% CI, 73% to 82%)
QuantiFERON-TB Gold In-Tube:70% (CI, 63% to 78%)
T-SPOT.TB:90% (CI, 86% to 93%)



pooled specificity
非BCGワクチン接種者:99%(CI 98%-100%)、ワクチン接種者:96%(CI 94-98%)


T-SPOT.TB(precommercial ELISpot versionを含む)のpooled specificityは93%(CI 96-100%)


ツベルクリン反応は、ばらつきがおおきく(hetergeneous)だが、非BCG摂取者では特異度は高い (97% [CI, 95% to 99%])



Fixed effectsモデル(母数効果モデル)
Fixed effects model では、個々の試験は、同一の推定値を持ち、試験間で対象
者は異なるが、それ以外の点ではまったく同じであると仮定されます。5)で表示さ
れる均一性の検定は、この Fixed effects モデルがあてはまるかどうかの検定とも言
えます。
この Fixed effects model は、メタアナリシスの基本モデルですが、現実的には
個々の試験は対象者以外のさまざまな要素において異なっていて、一つとして同じ
ものはありません。そこで、これらの差異から生じる影響をランダムであると仮定
し、個々の試験はこのランダムな影響を受けそれぞれ異なる推定値をもつと仮定す
るのが Random effects model です。(引用:www.f.u-tokyo.ac.jp/~pecout/StatsDirectMAd014.pdf




いつの間にか、QuantiFERON-TBが当地域でも可能となっていた。
検査器具関係の情報は、受動的態度ではいつまでも入ってこない。


結核に限らず、”感染≠発症”を理解できない非医療者や一部医療者への混乱が相変わらず心配である。


結核感染後にこれらの反応が陰性となる時期はいつか、これらの方法による乳幼児の結核感染検査は可能か、これらの方法でも検出できない偽陰性者を検出する方法はあるのか、結核感染者の発病の可能性を予測することが可能か、あるいはこれらの方法で陽性となった者はすなわち化学予防の対象となるか、といった点は未だ解決されていない問題(medical.radionikkei.jp/abbott/final/pdf/050325.pdf )
との指摘も解決しないままである。


クォンティフェロンTB-2G  2005-09-15

商品名:クォンティフェロンTB-2G(QuantiFERON TB-2G)
効能・効果(使用目的)
I.活動性結核の診断補助
  X線所見や喀痰で塗抹漂本で結核を確定できず、他の臨床所見等で、結核を疑う者
II、潜在結核の診断補助
  ①定期外健診として、集団発生の際の感染性結核患者との接触者
  ②感染性結核患者との接触機会の多い医療従事者

by internalmedicine | 2008-08-06 10:20 | 呼吸器系  

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