インターンのオンコール労働は、睡眠不足、シフト長時間化、教育活動性低下と相関

研修医が徒弟制度&家に帰れないことを美学とする時代遅れのところも残ってるのかもしれないが、(あくまで伝聞だが・・・)日本のインターンに当たる“研修医”たちは、過剰ともいえる保護のもと、9時5時労働で指導者はカンファレンス時間を作るのに精いっぱいで、午後5時以降にカンファレンスを設定すると“いいつけますぜ”という脅しを研修医からされるそうな・・・特に大学病院&外科系がひどくて、あいかわらずカンファレンスとか申し送り命の看護師さんたちとともに研修医がお客さん状態で、新規入局激減とともにいつまでも下働きの10年前後の外科医たち・・・おもいつきでできたとしか思えない研修制度の最大の犠牲者は大学病院の外科の下っ端から中堅どころというところか・・・


“インターンのオンコール労働は、睡眠不足、シフト長時間化、教育活動性低下と相関する”

Association of Workload of On-Call Medical Interns With On-Call Sleep Duration, Shift Duration, and Participation in Educational Activities
JAMA. 2008;300(10):1146-1153.
【測定方法】オンコール睡眠時間、wrist watch actigraphyによる推定、総シフト時間(ポケベルから推定)、教育活動への参加(教育的レクチャー、ベッドサイドティーチングは、ここのデジタル器具によるサンプリング方法で測定)

【結果】オンコール時平均睡眠時間(SD) 2.8 (1.5)時間で、シフト時平均時間は29.9 (1.7) 時間。インターンはこの時間のうち11%を教育に費やす。
6-12月のアカデミック年次の初めの頃、新規on-call時、睡眠が少なく (–10.5 分 [95% 信頼区間 {CI}, –16.8 ~ –4.2 分]; P < .001) 、より長いシフト時間となる (13.2分[95% CI, 3.2-23.3 分]; P = .01)。

経験が増えると、教育活動性のオッズが減少する(オッズ比, 0.82 [95% CI, 0.70-0.96]; P = .01]

アカデミック年次での週間夜間コール日の初めのころは、睡眠不足とシフト時間が最長であった。


一般的には、研修医はむちゃくちゃハードで内容が詰まってるところの方が人気のようだから、冒頭の研修医は例外だろうが、社会人体験した連中は一筋縄にはいかないらしい・・・(伝聞<笑>)

by internalmedicine | 2008-09-10 11:37 | 医療一般  

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