ステロイド抵抗性喘息:Helper Type 17 (Th17) の役割が重要 創薬の可能性

Helper Type 17 (Th17) とステロイド抵抗性の喘息

The Journal of Immunology に Dr. Kollsらは、Th17細胞介在性ステロイド抵抗性気道炎症と過敏性の動物モデルを見出したとのこと

TH17 Cells Mediate Steroid-Resistant Airway Inflammation and Airway Hyperresponsiveness in Mice
The Journal of Immunology, 2008, 181: 4089-4097.

ステロイド抵抗性ぜんそく
TH17はCD4+を発現し、IL-17、IL-22、IL-6産生を特徴とする
抗原誘導性の気道炎症のTH17細胞の役割を検討
Th 細胞 のCD4+T細胞の分極化(polarization)
TH2、TH17 phenotypeへOVA特異的TCRトランスジェニック化マウスにてステロイド反応性を検討
DEXにて、GR受容体の核内translocationあるものの、TH17サイトカインへの反応認めず
TH2細胞のtransferにてリンパ球・好酸球の肺へのemigrationへのDEXの抑制は認められるが、TH17transferにてCXCケモカイン分泌増加、好中球のinfluxが生じDEXで抑制されない。
TH17、TH2細胞は気道過敏性をもたらす。気道過敏性はTH17群ではDEXで抑制されない。


Th17に関して解説がある→http://immuno.bioreg.kyushu-u.ac.jp/78147a7651855bb9/th173092308130633066

今週の同じジャーナルではHCVに関する報告がある
 ↓
Hepatitis C Virus-Specific Th17 Cells Are Suppressed by Virus-Induced TGF-β
J Immunol 2008 181: 4485-4494

by internalmedicine | 2008-09-20 09:35 | 呼吸器系  

<< システマティックレビュー:冠動... 青年・成人持続性ぜんそく管理に... >>