褐色脂肪細胞は筋細胞が起源?

脂肪でもなければ、肉でもない・・・それは褐色脂肪細胞

Developmental biology: Neither fat nor flesh
Nature 454, 947-948 (21 August 2008)

褐色脂肪細胞を、白色脂肪細胞の仲間としてではなく、「脂肪筋細胞(adipomyocyte)」、すなわち脂肪を蓄えた筋細胞の一種だとみなすべきなのかもしれない。


・白色脂肪細胞:BMP4・BMP2 → 促進的 →発生初期白色脂肪細胞 →  白色脂肪細胞(脂肪蓄積)

・筋細胞と褐色脂肪細胞の共通前駆細胞:
・Myf5 and BMP7+ →PRDM16 → 褐色脂肪細胞(UCP1蛋白によりミトコンドリアでエネルギーを使い切る)
・Myf5 and BMP7- →ミオゲニン → 筋細胞


白色脂肪細胞は食物由来のエネルギーを大きな脂肪滴内に蓄積して後で用いる(用いられないこともある)。BMP2 やBMP4 といった特定の発生シグナルによって、初期段階の白色脂肪細胞は成熟した脂肪細胞へと分化誘導される。これに対して褐色脂肪細胞は、やはり食物エネルギーを取り込むが、UCP1 タンパク質の働きによって、それをミトコンドリア内で使い切る。今回、褐色脂肪細胞は筋細胞と共通の前駆細胞をもつことが明らかとなった。こうした前駆細胞のうち、BMP7 に制御される細胞など一部のものは、PRDM16 を発現するように誘導される2。PRDM16 は転写因子の一種で、こうした細胞を、褐色脂肪細胞へ発生する経路に入るように運命づける3。PRDM16 がないと、おそらくミオゲニンの働きによって、前駆細胞は筋細胞へと発生する。筋細胞にも多数のミトコンドリアが含まれており、実際の運動にエネルギーを消費している。


UCP1が寒冷順応アドレナリン作動性nonshivering発熱作用を生じる唯一の蛋白(Am J Physiol Endocrinol Metab 291: E350-E357, 2006.

脱共役タンパク質(UCP)とは?

褐色脂肪組織は、非ふるえ熱産生により、熱産生を行う(骨格筋は、ふるえ熱産生により、熱産生を行う)。

電子伝達系で酸化される過程で放出されるエネルギーは,いったんミトコンドリア膜を介するプロトンの電気化学的勾配として保存される.このエネルギー勾配にしたがってプロトンがミトコンドリア内に流入する際に,膜ATP 合成酵素を駆動してADPと無機リン酸を縮合させる.このように,普通のミトコンドリアでは電子伝達とATP 合成が内膜でのプロトン濃度勾配を介して密に共役しているが,UCP はこのプロトン濃度勾配を短絡的に解消する特殊なチャネルである.したがって,UCP が活性化されると化学エネルギーがATP を経ずに直接熱へと変換され,散逸消費されることになる.


エネルギー代謝調節機構―UCP を中心に: http://jams.med.or.jp/symposium/full/124062.pdf


UCPの新しい機能―UCP2はNOの産生を制御する
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jasso/topics/pdf/topics9_12.pdf

"lipostatic" regulation system・・・



肥満遺伝子診断て役立つのだろうか?

Incidence of β3-adrenergic receptor polymorphism and prediction of successful weight reduction with mazindol therapy in severely obese Japanese subjects
Obesity Research &Clinical Practice
Volume 1, Issue 2, May 2007, Pages 119-123

ADRB3 gene polymorphism is predictive for difficulty in weight reduction with mazindol treatment, but is not related to the development of severe obesity in the Japanese population.




by internalmedicine | 2008-12-11 08:50 | 糖尿病・肥満  

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