肝癌移植のあたらしいクライテリア:Up-to-seven criteria で 対象増加
2008年 12月 16日
より制限が少なく、移植候補者としての質評価をより多くの患者で行え、客観的な腫瘍の性状の特性にもとづく予後モデルを引用し、それがMilanクライテリアを凌駕できるか確認した研究
Up-to-seven criteria(hepatocellular carcinomas with seven as the sum of the size of the largest tumour [in cm] and the number of tumours)
:最大の腫瘍サイズのcm数と腫瘍数の合計が7
Predicting survival after liver transplantation in patients with hepatocellular carcinoma beyond the Milan criteria: a retrospective, exploratory analysis
Metroticket Investigator Study Group
The Lancet Oncology, Early Online Publication, 4 December 2008
生存率を後顧的に相関を調査したもの
・size of the largest tumour nodule
・number of nodules
・presence or absence of microvascular invasion detected at pathology
contoured多変量回帰Coxモデルにて、様々な共変数の組み合わせで推定
この研究の主目的は、Tumour Node Metastasis classificationを用いた主たるパラメータによる腫瘍特性に基づく全般生存予後モデルである。
二次目的は、Milanクライテリアを凌駕するHCC患者のサブグループの同定であり、5年生存率が少なくとも70%を超えるというもので、これはMilanクライテリアでの基準である
2006年6月25日から2007年4月3日の10ヶ月において、36センターの1556名のHCC移植施行患者にて検討
移植後の病理評価にて、1112名はMilanクライテリアを超過し、444名はMilanクライテリアを超過してなかった。
クライテリア超群のHCC患者では最大結節サイズは40 mm(range 4-200)で、個数中央値は4(1-20)
454/1112(41%)が微小血管浸潤で、Milanクライテリア外の移植では5年包括生存率は53.6%(95% CI 50.1-57.0)、クライテリア合致群では73.3%(68.2-77.7)
サイズと数増加と相関するハザード比(HR)は1.34(1.25-1.44)、1.51(1.21-1.88)
Effectはサイズに線形であり、数、特に3個を超す場合は傾向はプラトー
腫瘍サイズ・数のeffectは再発によりmediateされる (b=0·08, SE=0·12, p=0·476)
微小血管浸潤の存在は全てのシナリオのHRを倍加する。
283名の微小浸潤の存在しない283名の患者で、Up-to-seven criteria(最大腫瘍サイズ[cm表現]+腫瘍数の合算が7の肝細胞癌s) では5年生存率は71.2% (64·3—77·0)に達した。
このクライテリアにより、さらに多くのHCC患者が移植候補となる
現実には今困ってる人達への助成が大事だろうに
by internalmedicine | 2008-12-16 10:10 | 消化器