市中肺炎入院患者でのウィルス感染の状況

以下の設問を作ってみた。
市中肺炎(CAP)入院患者に関して以下の設問の正誤を答えよ
1)細菌性肺炎患者は、ウィルス性肺炎患者に比べて高齢者比率が高い
2)ウィルス性肺炎で最も多いのはライノウィルスである
3)ウィルス性肺炎は予後不良因子である
4)RSウィルス迅速検査は年長児や成人の方が感度特異度とも高い
5)hMPVは冬場以外に流行する傾向がある


市中肺炎による入院成人患者だと小児とは随分ちがう様相を呈するようだ。


Viral Infection in Adults Hospitalized With Community-Acquired Pneumonia
Prevalence, Pathogens, and Presentation
(Chest. 2008; 134:1141-1148)
【方法】2004-2006年、CAP成人患者(5病院受診)にて前向きに検討
スワブからのNATs(nucleic amplification tests)にて、インフルエンザ、hMPV、RSV、ライノウィルス、パラインフルエンザウィルス1-4、コロナウィルス (OC43、 229E、 NL63)やアデノウィルス

【結論】総数193名で、年齢中央値71歳で、51%が男性、47%が重症CAP
包括的には、75名(39%)でpathogen同定
pathogenのうち29はウィルス(15%)、38は細菌(20%)、8つは混合(4%)で、残りは不明
インフルエンザ(n=7)、hMPV(n=7)、RSV(n=5)はもっとも多いウィルス感染で、他の、ライノウィルス(n=4)、アデノウィルス(n=2)と続く。

肺炎球菌肺炎が最も多い(37%)細菌感染である。

細菌感染に比べて、ウィルス感染患者は高齢で(ウィルス感染:76 vs 細菌感染:64 歳; p = 0.01)、心疾患を有する場合が多く (66% vs 32%; p = 0.006)、より脆弱性がある (eg, with limited ambulation:ウィルス感染者:48% vs 細菌感染者 21%; p = 0.02)

ウィルス感染の有無によりアウトカムの臨床的意義の差異は少ない




最上の設問の答えは全て誤のつもりである。


Human metapneumovirus (hMPV) は小児下気道感染入院において重要な病原体である。しかし、病院以外の地域において年齢と関連した頻度、影響は十分評価はされていない。この論文で、何らかの呼吸器感染の徴候がある場合に鼻ぬぐい液にて検討したところ、1338名のこどものうち47(3.5%)にhMPVが検出された。2歳未満で7.6%と高く、全シーズンでは1.7%になった。流行ピーク間、hMPVは呼吸器感染症全部のうちの7.1%の原因で、3歳未満でのhMPV感染では、61%が急性中耳炎であった。地域でのhMPVの影響は小児でも大きい
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Volume 14, Number 1–January 2008




Respiratory Syncytial Virus Infection (RSV)
http://www.cdc.gov/rsv/about/index.html

by internalmedicine | 2009-01-05 15:23 | 医療一般  

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